皇海山・・・庚申山から鋸11峰を越えて(前編:お山巡りとコウシンソウ、庚申山荘泊) [山歩き]
2017年6月19日(月)~6月20日(火)
皇海山(すかいさん;2143.6m、【百名山】):栃木県日光市・群馬県沼田市
所属する山の会の有志4名(平均年齢68.25歳!)で庚申山荘から皇海山に登ってきました。コウシンソウの咲く時期に登りたいとタイミングを狙っており、梅雨入り後ですが、天気予報を見ながら二日間天気のよさそうな、この両日に行くことに決めたものです。
メンバーはSNさん・SYさん・Kさんと私の4名です。SNさんとSYさんはお二人とも勤めていた会社の先輩で、「つくば100キロウォーク」を完歩する100キロウォーカー。Kさんは毎週栃木市の太平山でトレーニングをしている健脚です。
1日目は、銀山平から庚申山荘まで行き、お山巡りコースを歩いて、見頃のコウシンソウを見て山荘に戻り、山荘泊の予定。
2日目は、早朝に庚申山荘を出発し、庚申山から鋸11峰を越えて皇海山に登り、帰りは六林班峠から庚申山荘に戻り、銀山平に下る予定です。
2日目はコースタイム11時間45分で、高齢者には超ロングコース。アクシデントで庚申山荘への戻りが18時頃になった場合はもう1泊庚申山荘に泊まる予定で出かけました。
1日目(2017年6月19日(月)):晴れ
コウシンソウとコウシンコザクラ
歩いたコースと時間
銀山平キャンプ場駐車場(10:30)→一の鳥居(11:40)→庚申山荘(13:12-13:55)→お山巡り→庚申山荘(16:40)
銀山平の「かじか荘」は9月30日まで大改修工事で休業中。従来の登山者駐車場は使えず、少し下のキャンプ場駐車場からスタート。
素泊まりの山荘泊なので、荷物は多くなりますが、山荘までは林道歩きが長く、一の鳥居からの山道も歩きやすい道で山荘までは比較的楽に登れます。
抗夫滝や天狗の投石を通り一の鳥居に到着。鏡岩までの緩やかな道を歩いて、少し急な道となり、岩が多くなった登山道を、夫婦蛙岩、仁王門、旧猿田彦神社跡から庚申山荘へ。
天狗の投石
一の鳥居
鏡岩 (鏡岩伝説の説明板とベンチあり。)
夫婦蛙岩 仁王門
鏡岩付近から上では、登山道の岩の横にクワガタソウが咲いているのをよく見かけました。
旧猿田彦神社跡直下のヤマツツジ
庚申山荘
庚申山荘で昼食のあとカメラとペットボトル1本の水だけを持って、「お山巡り」へ。
お山巡りコースの下の分岐のある旧猿田彦神社は山荘から僅かに下った所なので、山荘から反時計回りで回りました。
お山巡りの分岐にある注意書き
丈の低い笹原の急斜面をジグザグに登り尾根を進んで、2連の梯子を登ると、岩場が近くなります。ここまでに登山道横の所々にシロヤシオが咲き残っていて、まだ綺麗な花も見ることができました。
岩場になるとコウシンコザクラが咲いている所が多く、少し進むと登山道の上の大きな垂直の岩壁が少し濡れた岩肌にコウシンコザクラがいっぱい咲いていました。その上をよく見ると少し離れたところにコウシンソウの群生があり、足場が悪い所を少し登って撮影しました。コンデジでは望遠も接写もピントが合いづらいので結構苦労して撮影。
(今回はロングコース歩きと危険なルートが多いので、荷物を軽くするためにデジイチは持参せず。)
張り出した岩壁の下のルート
コウシンコザクラ
コウシンコザクラのややアップ
コウシンソウとコウシンコザクラ → 一枚目の写真
コンシンソウのややアップ
ここでの撮影のあと、急斜面の下の吊り橋、急な岩場に取り付けられた鎖やハシゴを下って馬の背へ。馬の背のすぐ先のテラス状の岩の上で休憩。この岩の下がすぐに鬼の耳こすりで狭い岩の間のハシゴを下ります。
この下の次の急なハシゴ部ではすぐ横にハンショウヅルが咲いていました。その先には黄緑のハンショウヅル(トリガタハンショウヅル?)も見られ、周囲にはヒメウツギが多く見られました。
ツリガネ岩(右上の亀岩はこの撮影地点からは良く見えず。真上を向いて撮影するのは足場が悪くやや危険。)
馬の背
鬼の耳こすり
クワガタソウ ハンショウヅル
トリガタハンショウヅル? ヒメウツギ
さらに天の浮橋、長い鉄ハシゴの下り、めがね岩、崖縁のトラバース、崩れた祠のある岩屋、屈んで潜る岩穴を通って庚申岩戸へ。
途中登山道の上の岩壁にコウシンソウの咲く場所あり。足元の不安定な斜面を登って撮影。
めがね岩
崖縁のトラバース
コウシンソウのアップ
屈んで潜る岩穴
庚申岩戸(左の写真に写っていない所から上に登って中央の洞穴部の入口に祠)
庚申岩戸付近にもコウシンコザクラとコウシンソウが少し咲いていました。
庚申岩戸付近のコウシンコザクラ
庚申岩戸から7,8分で庚申山と庚申山荘の分岐に到着。
分岐(大胎内はこの分岐の庚申山方向(左)のすぐ上にありました。)
ここから庚申山荘まで再び急な斜面のハシゴ、崖縁の鎖場等を下って庚申山荘に戻りお山巡りの終了。
庚申山荘のすぐ上の平坦地にクリンソウの群生地があり、ちょうど満開で一面に綺麗に咲くクリンソウを見ることができました。
ハシゴ、鎖の下りの道
クリンソウの群生
岩の急斜面のハシゴ・鎖・ロープの道、崖縁のトラバース道が続き、息の抜けないお山巡りでしたが、コウシンソウ、コウシンコザクラの他にもたくさんの花を見ることができ、ゆっくり歩いて花とお山巡りを楽しむことができました。
当日現地の案内絵図は経時変化で良く見えなくなっていたので、以前の案内図絵の写真をネットから拝借致しました。
お山巡り案内絵図
『ひらさんのHighトレッキング』、庚申山(2010.6.6)
http://hirasan.canada2194.com/koushinzan.html
「お山巡り」については、以下のサイト『足尾の風景』に分かりやすい解説があります。
http://www.shorebook.jp/ashi/yamakoshin2.html
この日の庚申山荘は、我々4名の他3名の方のみの宿泊で、ゆったりと宿泊することができました。(庚申山荘は素泊まりのみで1泊2,050円。布団あり。)
後編は、二日目の、
庚申山荘→鋸11峰→皇海山→六林班峠→庚申山荘→銀山平を歩いた記事です。
皇海山(すかいさん;2143.6m、【百名山】):栃木県日光市・群馬県沼田市
所属する山の会の有志4名(平均年齢68.25歳!)で庚申山荘から皇海山に登ってきました。コウシンソウの咲く時期に登りたいとタイミングを狙っており、梅雨入り後ですが、天気予報を見ながら二日間天気のよさそうな、この両日に行くことに決めたものです。
メンバーはSNさん・SYさん・Kさんと私の4名です。SNさんとSYさんはお二人とも勤めていた会社の先輩で、「つくば100キロウォーク」を完歩する100キロウォーカー。Kさんは毎週栃木市の太平山でトレーニングをしている健脚です。
1日目は、銀山平から庚申山荘まで行き、お山巡りコースを歩いて、見頃のコウシンソウを見て山荘に戻り、山荘泊の予定。
2日目は、早朝に庚申山荘を出発し、庚申山から鋸11峰を越えて皇海山に登り、帰りは六林班峠から庚申山荘に戻り、銀山平に下る予定です。
2日目はコースタイム11時間45分で、高齢者には超ロングコース。アクシデントで庚申山荘への戻りが18時頃になった場合はもう1泊庚申山荘に泊まる予定で出かけました。
1日目(2017年6月19日(月)):晴れ
コウシンソウとコウシンコザクラ
歩いたコースと時間
銀山平キャンプ場駐車場(10:30)→一の鳥居(11:40)→庚申山荘(13:12-13:55)→お山巡り→庚申山荘(16:40)
銀山平の「かじか荘」は9月30日まで大改修工事で休業中。従来の登山者駐車場は使えず、少し下のキャンプ場駐車場からスタート。
素泊まりの山荘泊なので、荷物は多くなりますが、山荘までは林道歩きが長く、一の鳥居からの山道も歩きやすい道で山荘までは比較的楽に登れます。
抗夫滝や天狗の投石を通り一の鳥居に到着。鏡岩までの緩やかな道を歩いて、少し急な道となり、岩が多くなった登山道を、夫婦蛙岩、仁王門、旧猿田彦神社跡から庚申山荘へ。
天狗の投石
一の鳥居
鏡岩 (鏡岩伝説の説明板とベンチあり。)
夫婦蛙岩 仁王門
鏡岩付近から上では、登山道の岩の横にクワガタソウが咲いているのをよく見かけました。
旧猿田彦神社跡直下のヤマツツジ
庚申山荘
庚申山荘で昼食のあとカメラとペットボトル1本の水だけを持って、「お山巡り」へ。
お山巡りコースの下の分岐のある旧猿田彦神社は山荘から僅かに下った所なので、山荘から反時計回りで回りました。
お山巡りの分岐にある注意書き
丈の低い笹原の急斜面をジグザグに登り尾根を進んで、2連の梯子を登ると、岩場が近くなります。ここまでに登山道横の所々にシロヤシオが咲き残っていて、まだ綺麗な花も見ることができました。
岩場になるとコウシンコザクラが咲いている所が多く、少し進むと登山道の上の大きな垂直の岩壁が少し濡れた岩肌にコウシンコザクラがいっぱい咲いていました。その上をよく見ると少し離れたところにコウシンソウの群生があり、足場が悪い所を少し登って撮影しました。コンデジでは望遠も接写もピントが合いづらいので結構苦労して撮影。
(今回はロングコース歩きと危険なルートが多いので、荷物を軽くするためにデジイチは持参せず。)
張り出した岩壁の下のルート
コウシンコザクラ
コウシンコザクラのややアップ
コウシンソウとコウシンコザクラ → 一枚目の写真
コンシンソウのややアップ
ここでの撮影のあと、急斜面の下の吊り橋、急な岩場に取り付けられた鎖やハシゴを下って馬の背へ。馬の背のすぐ先のテラス状の岩の上で休憩。この岩の下がすぐに鬼の耳こすりで狭い岩の間のハシゴを下ります。
この下の次の急なハシゴ部ではすぐ横にハンショウヅルが咲いていました。その先には黄緑のハンショウヅル(トリガタハンショウヅル?)も見られ、周囲にはヒメウツギが多く見られました。
ツリガネ岩(右上の亀岩はこの撮影地点からは良く見えず。真上を向いて撮影するのは足場が悪くやや危険。)
馬の背
鬼の耳こすり
クワガタソウ ハンショウヅル
トリガタハンショウヅル? ヒメウツギ
さらに天の浮橋、長い鉄ハシゴの下り、めがね岩、崖縁のトラバース、崩れた祠のある岩屋、屈んで潜る岩穴を通って庚申岩戸へ。
途中登山道の上の岩壁にコウシンソウの咲く場所あり。足元の不安定な斜面を登って撮影。
めがね岩
崖縁のトラバース
コウシンソウのアップ
屈んで潜る岩穴
庚申岩戸(左の写真に写っていない所から上に登って中央の洞穴部の入口に祠)
庚申岩戸付近にもコウシンコザクラとコウシンソウが少し咲いていました。
庚申岩戸付近のコウシンコザクラ
庚申岩戸から7,8分で庚申山と庚申山荘の分岐に到着。
分岐(大胎内はこの分岐の庚申山方向(左)のすぐ上にありました。)
ここから庚申山荘まで再び急な斜面のハシゴ、崖縁の鎖場等を下って庚申山荘に戻りお山巡りの終了。
庚申山荘のすぐ上の平坦地にクリンソウの群生地があり、ちょうど満開で一面に綺麗に咲くクリンソウを見ることができました。
ハシゴ、鎖の下りの道
クリンソウの群生
岩の急斜面のハシゴ・鎖・ロープの道、崖縁のトラバース道が続き、息の抜けないお山巡りでしたが、コウシンソウ、コウシンコザクラの他にもたくさんの花を見ることができ、ゆっくり歩いて花とお山巡りを楽しむことができました。
当日現地の案内絵図は経時変化で良く見えなくなっていたので、以前の案内図絵の写真をネットから拝借致しました。
お山巡り案内絵図
『ひらさんのHighトレッキング』、庚申山(2010.6.6)
http://hirasan.canada2194.com/koushinzan.html
「お山巡り」については、以下のサイト『足尾の風景』に分かりやすい解説があります。
http://www.shorebook.jp/ashi/yamakoshin2.html
この日の庚申山荘は、我々4名の他3名の方のみの宿泊で、ゆったりと宿泊することができました。(庚申山荘は素泊まりのみで1泊2,050円。布団あり。)
後編は、二日目の、
庚申山荘→鋸11峰→皇海山→六林班峠→庚申山荘→銀山平を歩いた記事です。
2017-06-25 16:17
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コメント(13)
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険しそうなコースですが、花の多いコースですね。
by joyclimb (2017-06-25 18:34)
こんばんは、お山巡りはまだしてませんので、機会があれば行きたいです。続きが興味あります。!(^^)! 私は夕方に庚申山荘に着き、ヴェールさんと同じように翌朝鋸~皇海山~ろくりんぱまわり。最後に銀山平の♨。 銀山平からは長く感じます。
by Jetstream (2017-06-25 20:33)
joyclimbさん
庚申山一帯は昔の修験道で修業地ですので険しい所が多いですね。
コウシンソウは垂直の岩壁に咲いているので、それを見るためには
危険なコースを行くことになりますね。
記事では書きませんでしたが、カラマツソウやミツバツチグリ?も多く咲いていました。
Jetstreamさん、こんばんは。
2日目はJetさんの記事をメモしてタイムを参考にしました。有難うございました。
4人で歩くと岩場、鎖場、ロープの急坂の通過に待ち時間ができるのと、
私のペースが遅くて他のメンバーの足を引っ張り、結局15時間以上かかって真っ暗な中の銀山平着でした。
by ヴェール (2017-06-25 22:15)
おはようございます^^
これはなかなか厳しいコースですね~
コウシンソウ、たくさん見られたのですね。羨ましいです。わたくし
ツアーで予約していたのですが、その数日前ぎっくり腰の軽いものに見舞われ、キャンセルをせざるを得ませんでした。それ以来チャンスなし(;、; アー羨ましい~~~
by mimimomo (2017-06-26 07:38)
コウシンソウはなかなか見つけられませんが、こんなに咲いていましたか。
増えてるのかもしれませんね。
by tochimochi (2017-06-26 08:48)
ちょうどバッチリのお花で良かったですね。
2日目の皇海山、長いルートですが
私も、ほんのちょっとだけ行ってみたい気がします。
by nousagi (2017-06-26 18:14)
mimimomoさん、こんばんは。
お山巡りコースは厳しいコースですが、岩場や鎖場があっても多くの人が登るコースを歩ける人なら注意して登れば回れると思います。
お山巡りではなく、庚申山に真っ直ぐ登るコースの途中にも、少し上か横に入るとコンシンソウの咲く場所があるようですね。
ツアーもあるようですので、次のチャンスを狙ってみて下さい。
tochimochiさん
コウシンソウは小さいので見つけにくいと聞いていましたが、簡単に発見できました。
我々が見たのは3か所ですが、コースの道の少し上にある崖下に続くロープと薄い踏み跡がある箇所が数か所あり、そこはコンシンソウが咲く場所ではないかと思いました。
インレッドさんの6/24のレポでは、コウシンコザクラが増えていてコウシンソウは少なくなっているとか。
nousagiさん
2日間天気も花もバッチリでした。
2日目は難ルートのロングコースでしたが、何とかクリアできました。
持病のある私がクリアできたのですから、ここと思えばまたあちらの山行をされているnousagiさんでしたら行けるでしょう。ご経験豊かな山友もいらっしゃることですしね。
by ヴェール (2017-06-26 21:32)
栃木県ですか。
ここからは遠いですよ。
けど面白そうで行ってみたいです^^
by ひろたん (2017-06-27 10:17)
ひろたんさん
関西からだとやはり遠いですね。
コンシンソウの咲く時期にコウシンソウを見て、皇海山にこのクラシックルートから登るのがいいですね。
遠征として他の山と合わせて登ってみられるのはいかがですか。
by ヴェール (2017-06-27 22:19)
こんにちは^^
コウシンソウとコウシンコザクラは、以前親しくしていたブログのお友達が紹介してくださり、見るのはそれ以来です。
とても嬉しかったです!
めがね岩、風情のある素敵な岩ですね♪
by いろは (2017-06-28 11:32)
いろはさん
コンデジしか持って行けなかったので、綺麗に撮れませんでした。
コウシンコザクラはあちこちにたくさん咲いていましたね。
ハンショウヅルはテキセンシス系のクレマチスに似ていますね。
めがね岩は実は写真の左下にも同じくらいの大きさの穴があって
3つ見るとめがね岩とは言えないかも・・・。(笑)
by ヴェール (2017-06-28 21:31)
結構厳しい山道ですね。
山荘が立派ですね。
by テリー (2017-06-28 22:42)
テリーさん
厳しい道ですが、鎖、ロープ、はしごが付けられているので慎重に歩けば
岩場、鎖場歩きの経験がある登山者なら行けるコースですね。
山荘は1985年に建てられていてやや古いですが、大きくてしっかり
しており、まずまず快適に泊まれました。収容人員は60名です。
by ヴェール (2017-06-30 22:02)