塩見岳 【百名山】 登り・下りは好展望、頂上はガス(後編) [山歩き]
8月30日(木)晴れのち曇り
塩見小屋(4:35)→塩見新道分岐(4:55)→本谷山(6:50-7:10)→三伏山(8:05-8:15)→三伏峠(8:30-8:40)→水場(9:25-9:40)→鳥倉登山口(11:10)→鳥倉林道ゲート前駐車場(12:10)
『82塩見岳 塩見岳の特徴は、漆黒の鉄の兜、あるいはズングリした入道頭、こうおぼえておけば、遠くの山から南アルプスを眺めても、その中の塩見岳を見落とすことはないだろう。・・・ 塩見とはいい名前である。そしてその山も、南アルプスの他の三千米峰に伍しながら、どこかつつましやかなところも大へん私の気に入っている。』 (深田久弥著 「日本百名山」 新潮文庫 )
今日は頂上に登らず、下山と決定したため、4時前起床で、小屋の朝食時間の4時半に、注文していた弁当を受け取り、暗い中をヘッドランプを頼りに下山。
明るくなって樹林帯の隙間から見えた、流れる雲の中に朝日を受ける塩見岳。
漆黒の鉄兜? 入道頭?
ゴーロの下の、トラバース道が直角に南に進路を変えるあたりの、樹林帯の広い場所で弁当の朝食、弁当は小さめの稲荷寿司で、3種類の具が入っており、食べやすく美味しいものでした。
その先の、本谷山に向かう稜線からは、槍・穂高から笠ヶ岳までが良く見えてきました。
槍・穂高から笠ヶ岳(左)
槍・穂高アップ
本谷山に着き、振り返ると北に、仙丈ヶ岳、甲斐駒ケ岳が綺麗に見えます。仙丈ヶ岳の左奥に小さく美ヶ原、鉢伏山も見え、北西方向には乗鞍岳も見えました。
仙丈ヶ岳、甲斐駒ケ岳
甲斐駒ケ岳、摩利支天も綺麗に見えています。
前方(南)には、前小河内岳の後ろに、悪沢岳、中岳、前岳が見えています。その右には、小河内岳の稜線の右奥に聖岳、兎岳、その右に中盛丸山、双耳峰の大沢岳と続いて見えています。
聖岳から赤石岳への周回コースもいつか行ってみたいコースですね。
前小河内岳の後ろに、悪沢岳(左)、中岳・前岳(右)
小河内岳の稜線の奥に左から聖岳、中央に兎岳と中盛丸山、その右に双耳峰の大沢岳
また、北西には、薄雲のベールのかかった駒ヶ根市、飯島町を挟んで中央アルプス(木曾駒ヶ岳から仙涯嶺まで)の山並が群青色に綺麗に見えています。
中央アルプスの山並
右から、木曾駒ヶ岳、宝剣岳、やや離れて左奥に三ノ沢岳
三ノ沢岳(右)、熊沢岳(左)、熊沢岳の左後ろに僅かに見えている御嶽山
右から、空木岳、赤椰岳、南駒ヶ岳、仙涯嶺
赤椰岳と南駒ヶ岳の間の大規模な崩壊地は百間ナギでしょうか。
西方向には、恵那山の姿も。
恵那山
本谷山で展望を楽しんだ後は、本谷山下りのお花畑。ウメバチソウ、マツムシソウ、トリカブトの他に多かった花。
タカネコウリンカ?
三伏山から塩見岳を振り返ると雲がかかってきています。
雲がかかってきた塩見岳
三伏山から三伏峠小屋
三伏峠小屋と水場で休憩。
サンカヨウの実(三伏峠小屋)
水場下の登山道脇のサラシナショウマ(4/10あたり?)
マルバダケブキのお花畑(2/10-3/10)の近くに咲いていたフジアザミ
登山口近くになって、唐松に白のプラスチックテープが螺旋状に巻いてある林の下りは、ミソガワソウ?の大群落。下りの登山道の両側一面にずっと続いています。
ミソガワソウ?の大群落
やっと登山口に着き、休憩していると、昨日頂上でお会いした単独の方が、朝に頂上を踏んでもう下りてきました。早いですね。
登山口 (写真はT氏)
最後は、真昼の暑い中の舗装された林道歩きとなります。しかし、登りで暗い中を歩いてきたときには気付かなかったのですが、林道の両脇(登山口に近い上の方)はお花畑。いろんな花が咲いていて、アサギマダラが多く飛び交っていました。野イチゴを摘み、花や蝶を見、写真を撮りながら下りて、駐車場まで1時間もかかってしまいました。
登山口下林道脇の、ミソガワソウ?とヨツバヒヨドリ
同上、クサボタン
同上、ミヤマモジズリ
同上、ウメバチソウ
同上、オンタデの花の蜜を吸うアサギマダラ
この他、ヒメシャジン、キツリフネソウも多く咲いていました。
ネットで調べてみると、「ヨツバヒヨドリは、アサギマダラ蝶の主な吸蜜植物である」との解説があり、アサギマダラがこの場所に多くいたことに納得。
駐車場に着き、帰り支度をして林道を下ります。
帰りに、登山者の間で人気の赤石荘に立ち寄りますが、不定休日にあたり休みでした。役場で日帰り入浴のできる施設を聞いて、鹿塩温泉の旅館3軒に電話をするも、都合で不可とのことで、結局、松川ICの近くの清流苑で入浴。
入浴場所を探すために、1時間以上のロス。事前にちゃんと調べておきたいですね。
今回、残念ながら頂上からの眺望は叶いませんでしたが、本谷山前後の登り下りや三伏山から、左後ろに北岳、間ノ岳、農鳥を見ながら、どっしりとした山容を変化させながら見せる塩見岳の姿。
北側から垣間見る、荒川三山、赤石岳、聖岳、兎岳他の展望。中央アルプスの山々の眺望。
途中のお花畑の花々。苦しくなって喘ぎながら登った岩場に咲いていた花々。林道脇のお花畑の花々。
これらの美しさが記憶に焼き付けられました。
同行頂いた山の会のメンバーにも感謝です。
登山口までの道、塩見岳への登山ルートも良く分かりましたので、チャンスがあればまた訪れたいものです。
塩見小屋(4:35)→塩見新道分岐(4:55)→本谷山(6:50-7:10)→三伏山(8:05-8:15)→三伏峠(8:30-8:40)→水場(9:25-9:40)→鳥倉登山口(11:10)→鳥倉林道ゲート前駐車場(12:10)
『82塩見岳 塩見岳の特徴は、漆黒の鉄の兜、あるいはズングリした入道頭、こうおぼえておけば、遠くの山から南アルプスを眺めても、その中の塩見岳を見落とすことはないだろう。・・・ 塩見とはいい名前である。そしてその山も、南アルプスの他の三千米峰に伍しながら、どこかつつましやかなところも大へん私の気に入っている。』 (深田久弥著 「日本百名山」 新潮文庫 )
今日は頂上に登らず、下山と決定したため、4時前起床で、小屋の朝食時間の4時半に、注文していた弁当を受け取り、暗い中をヘッドランプを頼りに下山。
明るくなって樹林帯の隙間から見えた、流れる雲の中に朝日を受ける塩見岳。
漆黒の鉄兜? 入道頭?
ゴーロの下の、トラバース道が直角に南に進路を変えるあたりの、樹林帯の広い場所で弁当の朝食、弁当は小さめの稲荷寿司で、3種類の具が入っており、食べやすく美味しいものでした。
その先の、本谷山に向かう稜線からは、槍・穂高から笠ヶ岳までが良く見えてきました。
槍・穂高から笠ヶ岳(左)
槍・穂高アップ
本谷山に着き、振り返ると北に、仙丈ヶ岳、甲斐駒ケ岳が綺麗に見えます。仙丈ヶ岳の左奥に小さく美ヶ原、鉢伏山も見え、北西方向には乗鞍岳も見えました。
仙丈ヶ岳、甲斐駒ケ岳
甲斐駒ケ岳、摩利支天も綺麗に見えています。
前方(南)には、前小河内岳の後ろに、悪沢岳、中岳、前岳が見えています。その右には、小河内岳の稜線の右奥に聖岳、兎岳、その右に中盛丸山、双耳峰の大沢岳と続いて見えています。
聖岳から赤石岳への周回コースもいつか行ってみたいコースですね。
前小河内岳の後ろに、悪沢岳(左)、中岳・前岳(右)
小河内岳の稜線の奥に左から聖岳、中央に兎岳と中盛丸山、その右に双耳峰の大沢岳
また、北西には、薄雲のベールのかかった駒ヶ根市、飯島町を挟んで中央アルプス(木曾駒ヶ岳から仙涯嶺まで)の山並が群青色に綺麗に見えています。
中央アルプスの山並
右から、木曾駒ヶ岳、宝剣岳、やや離れて左奥に三ノ沢岳
三ノ沢岳(右)、熊沢岳(左)、熊沢岳の左後ろに僅かに見えている御嶽山
右から、空木岳、赤椰岳、南駒ヶ岳、仙涯嶺
赤椰岳と南駒ヶ岳の間の大規模な崩壊地は百間ナギでしょうか。
西方向には、恵那山の姿も。
恵那山
本谷山で展望を楽しんだ後は、本谷山下りのお花畑。ウメバチソウ、マツムシソウ、トリカブトの他に多かった花。
タカネコウリンカ?
三伏山から塩見岳を振り返ると雲がかかってきています。
雲がかかってきた塩見岳
三伏山から三伏峠小屋
三伏峠小屋と水場で休憩。
サンカヨウの実(三伏峠小屋)
水場下の登山道脇のサラシナショウマ(4/10あたり?)
マルバダケブキのお花畑(2/10-3/10)の近くに咲いていたフジアザミ
登山口近くになって、唐松に白のプラスチックテープが螺旋状に巻いてある林の下りは、ミソガワソウ?の大群落。下りの登山道の両側一面にずっと続いています。
ミソガワソウ?の大群落
やっと登山口に着き、休憩していると、昨日頂上でお会いした単独の方が、朝に頂上を踏んでもう下りてきました。早いですね。
登山口 (写真はT氏)
最後は、真昼の暑い中の舗装された林道歩きとなります。しかし、登りで暗い中を歩いてきたときには気付かなかったのですが、林道の両脇(登山口に近い上の方)はお花畑。いろんな花が咲いていて、アサギマダラが多く飛び交っていました。野イチゴを摘み、花や蝶を見、写真を撮りながら下りて、駐車場まで1時間もかかってしまいました。
登山口下林道脇の、ミソガワソウ?とヨツバヒヨドリ
同上、クサボタン
同上、ミヤマモジズリ
同上、ウメバチソウ
同上、オンタデの花の蜜を吸うアサギマダラ
この他、ヒメシャジン、キツリフネソウも多く咲いていました。
ネットで調べてみると、「ヨツバヒヨドリは、アサギマダラ蝶の主な吸蜜植物である」との解説があり、アサギマダラがこの場所に多くいたことに納得。
駐車場に着き、帰り支度をして林道を下ります。
帰りに、登山者の間で人気の赤石荘に立ち寄りますが、不定休日にあたり休みでした。役場で日帰り入浴のできる施設を聞いて、鹿塩温泉の旅館3軒に電話をするも、都合で不可とのことで、結局、松川ICの近くの清流苑で入浴。
入浴場所を探すために、1時間以上のロス。事前にちゃんと調べておきたいですね。
今回、残念ながら頂上からの眺望は叶いませんでしたが、本谷山前後の登り下りや三伏山から、左後ろに北岳、間ノ岳、農鳥を見ながら、どっしりとした山容を変化させながら見せる塩見岳の姿。
北側から垣間見る、荒川三山、赤石岳、聖岳、兎岳他の展望。中央アルプスの山々の眺望。
途中のお花畑の花々。苦しくなって喘ぎながら登った岩場に咲いていた花々。林道脇のお花畑の花々。
これらの美しさが記憶に焼き付けられました。
同行頂いた山の会のメンバーにも感謝です。
登山口までの道、塩見岳への登山ルートも良く分かりましたので、チャンスがあればまた訪れたいものです。
2012-09-10 13:20
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コメント(3)
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お疲れ様でした。
随分前に登った事があるのですが、頂上の様子が思い出せません。歳はとりたくありませんね。
by 山子路爺 (2012-09-10 22:08)
山頂を踏めなくてもこれだけの展望が得られれば満足でしょう。
山座同定も楽しいですね。
by tochimochi (2012-09-10 22:51)
山子路爺さん
少しこだわりがある人は仙塩尾根を行くようですが、なかなかできませんね。今は鳥倉ルートが最もポピュラーなようです。最も今年の夏は、塩川ルート、塩見新道ルートも通行禁止でした。
塩見岳山頂の風景は、ヤマレコ7/28のxyz・・・さんの記録が綺麗です。
tochimochiさん
今回は、山頂以外で素晴らしい展望が得られたのでほぼ満足の山行でした。山座同定は、それぞれの山にいろんな思いを巡らすことができ本当に楽しいですね。
by ヴェール (2012-09-10 23:46)