武尊山・・・穏やかな快晴の下、人気の絶景の雪山を楽しむ。 [山歩き]

2015年3月15日(日)晴れのち快晴

武尊山(ほたかやま:2158m)、群馬県、日本百名山

快晴の下、大勢の登山者で賑わう雪の武尊山。川場スキー場ゲレンデトップから往復してきました。

P1060706 jhtk1501.jpg
中間点の鞍部(標高1910m付近)から剣ヶ峰山方向を振り返る

ゲレンデトップ (9:25)→剣ヶ峰山(10:00)→武尊山(11:35-12:00)→(山頂下(12:05-15))→剣ヶ峰山(13:20)→ゲレンデトップ(13:35)

(しばしば立ち止まって休みを取りながら、景色を眺めながら、写真を撮りながらのペースで歩いています。)

数年前から積雪期に登って見たいと思っていた武尊山。11月に下見登山を行いました。
天気の良い日にと狙っており、15日は日本気象協会の山の天気では武尊山は晴れ、GPV気象予報で、雲の動きを見ると、昼前から広い範囲で雲がなくなるとの予報で、キャンス到来。

この季節の武尊山(川場スキー場ゲレンデトップからの往復)は最近人気があり、晴れた日はヤマレコでも多くのレポートが見られます。天気が良い週末は、一日に200~300人くらいの人が登るとか。

家を4:50に出て、川場スキー場立体駐車場に7:10着。車の中で30分ほど休憩した後、登山準備をして、7Fのリフト券売り場に行くと、長い列ができていました。

2本のリフトで行くので、往復で4枚の回数券(450円×4枚)を購入し、登山届を提出して、登山届提出済証の券を貰います。リフトに乗るときはこの券を見せて乗ります。帰りにはこの券をチケット売り場に提出して下山の確認を取ります。

8:40頃下のリフトに乗り、リフトを乗り継いでゲレンデトップに着いたのは、9:05。
ここでアイゼン(12本爪)を付ける等の準備をして、出発です。
(ピッケルは持って行きましたが、使用するような箇所はなくザックに固定したままでした。ダブルストック使用。)

P1060666 jhtk1502.jpg
ゲレンデトップ(標高約1860m)で準備をする登山者

正面を直登してすぐに高手新道ルートに合流し、最初の急登です。

P1060668 jhtk1503.jpg
最初の急登の始まり

中央左の単独の登山者の右には大きな雪庇のクラックができています。

P1060670 jhtk1504.jpg
雪庇のクラック

この先の雪庇がある場所でも所々にクラックがあり、以前のヤマレコを見ると、隠れたクラックに落ちて頭まで埋まってしまった方もいるようです。
クラックに注意して歩く必要があります。実際、トレースの近くに深さ1m以上の深い穴があるのを所々で見かけました。

最初の急登部は、夏道は稜線の直登ですが、今回は左のブッシュに入り上に登っていました。
急登のあと緩やかな登りとなり、すぐに剣ヶ峰山の登りです。

P1060682 jhtk1505.jpg
剣ヶ峰山の登り
(中央右に二つの雪洞あり。剣ヶ峰山を下りた所ですれ違った6~8人くらいのパーティーの方々が宿泊したようです。)

P1060685 jhtk1506.jpg
剣ヶ峰山のピーク(右奥に武尊山の山頂)

剣ヶ峰山のピークは幅が3mくらいあるので特に怖さは感じません。
さて、このコース一番の難所と思われる、ピークの下りです。

P1060688 jhtk1507.jpg
ピークの下り

雪が階段状のステップになっていたので特に問題はありませんが、転倒すると大変なので、やはり慎重に下ります。

P1060694 jhtk1508.jpg
ピークの下りを振り返る(意外と苦労せず下れました。)

P1060700 jhtk1509.jpg
さらに二つの小ピークを越えて

その先は急登もないので、ゆっくりと景色を楽しみながら歩いて、中間点付近の鞍部へ。
振り返ると通ってきた剣ヶ峰山と稜線が綺麗に見えています。右側の斜面には樹氷が綺麗に並んでいます。(→ 一枚目の写真)

進行方向左には、苗場山、谷川岳、朝日岳、巻機山などの山が雲の中から頂を出して見えます。遠くの山々は、だんだんと雲が晴れてきており、山頂では好展望が期待できそうです。

P1060709 jhtk1510.jpg
中間点付近の少し先から振り返る

その先の標高1975m地点付近では樹氷の間を通るトレースになっていました。

P1060718 jhtk1511.jpg
樹氷の間を歩く

また少し急登部があり、山頂から一段下の緩斜面となります。

P1060726 jhtk1513.jpg
山頂から一段下の緩斜面より

P1060723 jhtk1512.jpg
同上より山頂方向

ここから山頂に登る登山者、山頂の登山者が良く見えます。山頂へは、夏道は山頂の僅か右に直登するルートですが、今回は左に行って緩やかな稜線に登り、稜線を登っています。
(夏道通りだと急登なので、こちらのルートの方が登りやすそうです。)

山頂への稜線からは、冷たい風がやや強く吹いており、寒いので、冬用アウターのフードを被りました。

P1060729 jhtk1514.jpg
山頂到着(後ろに巻機山から越後駒ケ岳の山々)

山頂で素晴らしい山々の眺めを写真撮影。

P1060740 jhtk1515.jpg
剣ヶ峰山方向(南西)(登って来たルート)

P1060746 jhtk1516.jpg
苗場山、谷川岳、朝日岳、巻機山方向(西~北西)(山頂から下は、手小屋沢避難小屋から登るルート)

P1060737 jhtk1517.jpg
苗場山、谷川岳付近のアップ(中央の垂直から右下に延びる稜線は西黒尾根)

P1060732 jhtk1518.jpg
至仏山、会津駒、燧ケ岳方向(北東)

IMG_3969 jhtk1519.jpg
奥白根山、男体山、錫ヶ岳方向(東)(手前右に山頂東の中ノ岳)

P1060741 jhtk1520.jpg
皇海山、袈裟丸山方向(南東)(手前左から中ノ岳、家ノ串山、剣ヶ峰)

山頂で写真を撮ったあと、寒いので、山頂下の急斜面を下りたところで、絶景を見ながら軽く昼食を取って下山です。

下山は、正面の剣ヶ峰山や右手奥に連なる山々の眺めを楽しみながら下ります。

P1060786 jhtk1521.jpg
樹氷の間を通って

P1060840 jhtk1522.jpg
剣ヶ峰山下より

P1060844 jhtk1523.jpg
剣ヶ峰山ピーク

P1060848 jhtk1524.jpg
剣ヶ峰山を越えて

ゲレンデトップに着き、アイゼンを外して、リフトで下山。素晴らしい雪山歩きでした。

風景を楽しみながら、写真を撮りながらゆっくり登って、登りは2時間10分、下りは、1時間35分で、休憩込でトータル4時間10分でした。
天候が良くトレースもはっきりしていれば3時間くらいのコースタイムかと思います。
最大標高差も298mと小さく、天気が良い日には登山者で大賑わいなのも納得できるコースです。
スキーをゲレンデトップにデポして、下りはスキーで下りる人もいるとか。

川場スキー場は、ゲレンデ直結の大きな立体駐車場があること、道の駅「田園プラザ川場」やJRの駅からの無料シャトルバスもあり、アクセスの良さもこのコースが大人気になっている理由の一つでもあるのでしょう。

川場スキー場へのアクセス
http://www.kawaba.co.jp/snow/access

なお、この日はスキー場立体駐車場までの道路に雪はありませんでした。


杉本智彦著「超展望の山々」(実業の日本社、2002年)によれば、富士山の他、北アルプス、南アルプス、中央アルプスの山々も見える、『飽くことを知らない、雄大な展望が広がり、時間の経つのも忘れるほどである。』とのことです。

今回は、鹿島槍ヶ岳、白馬岳、火打山等が見えたので、次回の記事で山岳展望として紹介したく思います。


今回の下見のための登山(2014年11月23日(日))の記事
http://vert-yama.blog.so-net.ne.jp/2014-11-25

nice!(14)  コメント(11)  トラックバック(0) 

nice! 14

コメント 11

mimimomo

こんにちは^^
素晴らしい雪山ですね~こう言う雪山に登りたいです。
お天気も味方してくれたようで、展望もまた素晴らしい。
by mimimomo (2015-03-17 17:42) 

tochimochi

武尊山は沢から登ったことがありますが、雪をまとうとすばらしい迫力ですね。
剣が峰の下りでの緊張感が伝わってきます。
樹氷群もいいですね。
アプローチはノーマルでは無理でしょうね ^^;

by tochimochi (2015-03-17 22:18) 

Jetstream

紺碧の空と雪の武尊山。 リフトで一気に標高をかせげますね、 そこから2時間余で山頂まで行けちゃうなんて(@_@;) あの山頂標識がすっぽり埋まってますね。
素晴らしい稜線と山頂部、 気が抜けないでしょうが 爽快だったでしょう。 お疲れ様でした。
オグナのゲレンデの最高点も川場と同じくらいなんでしょうか?
by Jetstream (2015-03-17 23:28) 

ヴェール

mimimomoさん
3月中旬のほぼ快晴の暖かい日でしたので、比較的楽に登れました。
コースの中間はのんびり絶景の雪山を楽しむ春の雪山歩きでした。
この日も200人以上の登山者だったのではと思います。

tochimochiさん
どっしりとした山容の武尊山よりも、前衛の尖峰剣ヶ峰山の方が迫力があるように見えますね。
特に注意したのは、剣ヶ峰山の下りと、雪庇のクラック近くを通るときですね。他は、天気が良く多くの人が先行しているので、のんびりと行けました。
樹氷は想定していなかったのですが、綺麗でした。
当日はノーマルタイヤでも行ける道路状況でした。スキー場に問い合わせてみることもできますね。

Jetstreamさん
リフトで約570m登るので、歩くのは標高差約300mですからずいぶん楽になりますが、天候によってかなり登山の難易度は変わるでしょうね。
この景色を見るために多くの登山者が押し寄せることが納得できましたね。
オグナほたかスキー場のリフト最上部は標高1828mのようです。

by ヴェール (2015-03-18 08:31) 

よしころん

武尊~~~! 素晴らしい!!!
私達も今シーズン狙っていたのですが、来年かなぁ・・・^^;
リフトを利用し、天候条件に恵まれれば無雪期よりも断然早く登れそうですよね ヽ(^o^)丿
by よしころん (2015-03-18 09:21) 

ヴェール

よしころんさん
本当に素晴らしい雪山でした。
今回のコースは、天候や雪の状態が良いときは、早い人で3時間弱、たいていの方は展望を楽しみながら4時間前後で往復しているようです。
この時期だけできるコースですが、武尊山に最短時間で登れるコースでしょうね。
無雪期の武尊神社からの往復または周回は、標高差が1050mほどあり岩場もあって厳しそうですね。
by ヴェール (2015-03-18 23:39) 

joyclimb

中間点の鞍部から剣ヶ峰山方向、とてもいい形ですね^^
天気が良いと、素晴らしい展望が広がっていますね!
by joyclimb (2015-03-19 00:22) 

nousagi

素晴らしい~
思う存分日焼けできそうな(笑)
青空ですね。
雪のある時期ってどうしてこうも美しいんでしょう。
これだからみんな取付かれたように(笑)
行きたくなってしまうんですよね。
雪ってすごいですね、
あれだけの木々をすべて隠してしまって・・・。
by nousagi (2015-03-19 17:55) 

ヴェール

joyclimbさん
あの尖峰に眼が行ってしまいますね。正面の武尊山の写真が少なくなってしまいましたが、正面にどっかりと聳える武尊山も雄大でした。
富士山から中央アルプス方向は雲で見えませんでしたが、志賀高原から日光までの白く輝く山々がぐるりと見渡せました。

nousagiさん
この日は皆さん笑顔でしたね。
私は日焼けで真っ黒になってしまうので、日焼け止めを2重に塗りました。(笑)
>これだからみんな取付かれたように(笑)
>行きたくなってしまうんですよね。
そのとおりです!!
谷川岳より高いので、谷川岳の東ですが雪も多いのでしょうね。南東に連なる、家ノ串山、剣ヶ峰とだんだん雪が少なくなっているのもなるほどですね。

by ヴェール (2015-03-19 22:49) 

てばまる

尾瀬からも良く見える武尊山。展望も抜群ですね!!
近くまでバスも行ってないので電車族のわたしには遥かな山です。
樹氷も多いのですね~

by てばまる (2015-03-23 15:32) 

ヴェール

てばまるさん
武尊山は、素晴らしい展望の山でした。山頂からは、至仏、燧や尾瀬の周辺ががすぐそこに見えるようでした。
スキー場までは駅からのシャトルバスもあるようです。
樹氷はあんなにあって、綺麗で、間を歩くとは思っていませんでしたので、サプライズでした。
by ヴェール (2015-03-23 22:39) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。