大岳山・・・レンゲショウマ咲く御岳山から大岳山、鋸尾根を奥多摩に下る [山歩き]

ブログの記事作成もいろんな理由でスランプになっており、なかなかブログの更新ができず。
山歩きも時々行っているのですが・・・。

1か月前の山歩きの記事です。


2016年8月25日(木) 曇り時々晴れ
大岳山 (おおだけさん、1266.5m) : 東京都西多摩郡檜原村・奥多摩町

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御岳山と大岳山 (高水三山 馬仏山付近より(2015/3/11撮影))

所属する山の会の山行で、奥多摩の大岳山に登ってきました。(参加者17名)
御岳山はレンゲショウマの群生地で良く知られており、「レンゲショウマまつり」(*)の期間中で、御岳山駅のすぐ上に広がるレンゲショウマの群生地等では、終盤でしたが綺麗な花を見ることができました。

(*)「みたけ山レンゲショウマまつり」2016年7/16~9/11
今年は8月中旬から満開を迎えたとか。

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群生地のレンゲショウマ

大岳山は奥多摩の名峰で、日本二百名山であり、花の百名山です。
約3か月前の7月初旬にNHKの「にっぽん百名山」で大岳山が放送されており、4月中旬の春の花の季節に登った内容となっていました。
『花の百名山』では、イワウチワが挙げられていますが、その放送では、今は鹿の食害や盗掘で少なくなったイワウチワの群生地を訪れていました。

『古くから農業の神として、また火災や盗難の守護神として山岳信仰の対象であった。山頂付近の大岳神社(大嶽神社)は徳川幕府の江戸城守護の祈願が行われていたという。多摩川の南岸にある大岳山、御前山、三頭山を奥多摩三山と呼ぶ。』(Wikipedia)


歩いたコースと時間
御岳山駅(7:45)→武蔵御嶽神社(8:25-35)→芥場峠(9:40)→大岳山荘(10:20-25)→大岳山(10:45-11:15)→鋸山(天地山)(12:50-13:00)→愛宕神社(15:10)→氷川キャンプ場南町営有料駐車場(15:40)

滝本駅から、平日朝一番(7:30発)のケーブルカーで御岳山駅へ。レンゲショウマ撮影のグループや単独の方が10人くらい同乗していました。

レンゲショウマの群生地は御岳山駅のすぐ上で、わずかに登ると群生地になり、花は終盤でしたが、あちこちに咲いていました。最盛期には一面レンゲショウマの林になり素晴しい光景になるのでしょうね。

レンゲショウマを見た後、御嶽神社に向かいます。御師集落を通り神社に到着。

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御師集落の道路脇に咲く秋海棠

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武蔵御嶽神社

正面の随身門には、「平成29年酉年式年大祭」の横幕が掛けられており、来年に備えて神社内の装飾彫刻などの補修工事が行われているようでした。

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補修工事中の幣殿・拝殿

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本殿裏のレンゲショウマ(花が沢山付いていました。)

神社から登山道に入り少し歩くと、「山岳耐久レース長谷川恒男CUP」で有名な長谷川恒男さんの碑がありました。

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長尾平のハセツネ碑
(長谷川恒男顕彰碑(没後20年を記念して2011年10月10日に建立されたもの))

山岳耐久レース「ハセツネ」とは
http://www.hasetsune.com/about/

長谷川恒男さんのプロフィール
http://www.hasetsune.com/about/profile.html
長谷川恒男さんは、先鋭的なクライマーだったのですね。

歩きやすい広い山道を歩いてロックガーデンからの合流点へ。

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途中にあった、「天狗の腰掛杉」

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ロックガーデンからの合流点の休憩所

ここから広葉樹の斜面を登って芥場峠へ。

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芥場峠
(ここは、NHKの放送では、イワウチワの咲く岩場に寄り道した分岐でした。)

この先から岩場、鎖場が数か所あり、大岳山荘から大岳神社横を通り、大岳山へ。

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岩場の始まり

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岩場
(ハセツネではこの岩場も走る(歩く?)のですね。)

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大岳山荘
(2008年に閉鎖して荒廃状態)

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大岳神社の鳥居と参道

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大岳神社

杉林の中を登りやや急な岩場を登って山頂に到着。雲が多く山頂からの遠望はなし、残念。

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大岳山 山頂

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大山、丹沢方向

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中央に権現山(晴れていればすぐ左奥に富士山が見えるはず。)

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御前山(右)と三頭山(中央)

雲で富士山や周囲の山が見えなかったので、以下にカシミール3Dによる山頂からの展望図2枚。

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昼食後、鋸山から奥多摩方向に向かいます。鋸山までの道は新緑・紅葉の時期は美しい稜線歩きができるとのことですが、今回は曇りで展望もなく花も少ないので黙々と下ります。

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鋸山への登り

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鋸山

鋸山から天聖神社が近くなり、鎖やはしごの架かる岩場や急登部を登って小祠と2体の天狗の石碑のある天聖神社へ。

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天聖神社手前の鉄ハシゴ

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天聖神社

大岳山からは長い下りの連続で、天聖神社から奥多摩登山口のすぐ近くの愛宕神社に着いたときはホッとしましたが、愛宕神社からの下りも長い急階段や急斜面でなかなか気が抜けませんでした。

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愛宕神社の急な長いコンクリート階段(下りてから下から見上げる)

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奥多摩登山口の案内図

下山後はすぐ近くの「もえぎの湯」に立ち寄り、帰路へ。

曇りで展望はほとんどなく、下りは長くてややつらい尾根歩きでしたが、御嶽神社に参拝し、レンゲショウマも見ることができました。春や紅葉の季節はいいコースなのでしょうね。

途中で撮影した花

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ヤマジノホトトギス                         ツリフネソウ

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フジグロセンノウ                            ??

針ノ木岳からの展望図他 [山岳展望 針ノ木岳]

カシミール3Dによる針ノ木岳山頂からの展望図を纏めてみました。

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南東から南(八ヶ岳、富士山、南アルプス、常念岳、燕岳等)

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南西(穂高岳、槍ヶ岳、乗鞍岳、鷲羽岳、水晶岳、赤牛岳、薬師岳)

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西(薬師岳、五色ヶ原)

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北西(立山、剱岳)

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北(スバリ岳~岩小屋沢岳、爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳、五龍岳、白馬岳、火打山、妙高山)

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東(髙妻山、横手山、四阿山、浅間山)

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東から南東(四阿山、浅間山、八ヶ岳)


以下ややアップ・アップの図と今回(2016/8/5)撮影した写真。 

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南方向(穂高岳、槍ヶ岳、乗鞍岳他)のややアップ

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穂高岳、槍ヶ岳のアップの写真
(PC画面で北穂高岳をアップして見ると、北穂高小屋も写っていました。)

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赤牛岳(右)の左に頭を出している黒部五郎岳(左に聳えるのは水晶岳(黒岳))

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槍ヶ岳、乗鞍岳と噴煙のアップ

ここで、乗鞍岳に重なって御嶽山の噴煙が見えていたので、確認してみました。
地図で見ると、針ノ木岳・乗鞍岳・御嶽山は、ほぼ一本の直線上にあります。

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槍ヶ岳と乗鞍岳のアップ

乗鞍岳の山頂右奥に小さなピークが見えます。(矢印部)
カシミール3Dの作図条件を変更して、高度3000m(針ノ木岳の山頂から+180m)の条件で作図して見ると下図のようになり、御嶽山の剣ヶ峰と摩利支天山が見えています。

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槍ヶ岳と乗鞍岳のアップ(高度を+180mにして作図)


上掲の写真の噴煙は確かに、御嶽山のものですね。
山は見えないが噴煙だけ見えている。面白いですね。

また、赤沢岳の山頂から見えそうな白山についても作図してみました。
条件がいいと見えるのでしょうね。

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赤沢岳山頂から白山

なお、今回、針ノ木小屋や針ノ木岳の山頂からは、南東方向の、南アルプス、富士山は雲で見えませんでした。残念。

針ノ木雪渓・蓮華岳、針ノ木岳から種池(扇沢から周回)・・・コマクサと絶景の稜線(後編) [山歩き]

(後編)針ノ木小屋~針ノ木岳~スバリ岳~赤沢岳~鳴沢岳~岩小屋沢岳~種池~扇沢

沢山のピークを踏み、絶景の続く稜線歩きでしたので写真が多くなりましたが、ご覧になって下さい。

2016年8月5日(金) 晴れ時々曇り
針ノ木岳(2820.6m)・スバリ岳(2752m)・赤沢岳(2677.8m)・鳴沢岳(2641m)・
岩小屋沢岳(2630.3m):富山県立山町・長野県大町市

歩いたコースと時間
針ノ木小屋(4:40)→針ノ木岳(5:35-45)→スバリ岳(6:40-7:00)→赤沢岳(8:45-55)→鳴沢岳(9:55-10:10)→新越山荘(10:50-11:10)→岩小屋沢岳(11:55-12:05)→種池山荘(13:15-13:30)→柏原新道登山口(16:05)→扇沢無料駐車場(16:18)

針ノ木小屋から時計回りで扇沢までのCTは10時間15分ですが、針ノ木岳からはアップダウンを繰り返して下って行くこと、柏原新道は標高差1100mですが整備されていて歩きやすいことから、小屋を早朝出発して扇沢まで下る計画として、途中でバテたり、種池山荘着が遅くなった場合は山荘に泊まることとしました。

4:40 薄暗い中、針ノ木小屋を出発。
少し登ってお花畑(暗くてよく見えない)あたりで、雲の中からご来光。

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蓮華岳(右)と爺ヶ岳の間からご来光(左端は鹿島槍ヶ岳)

少し登ると、針ノ木岳とスバリ岳の間のマヤクボのコルの向こうに、ちょうど中間に入ったように朝焼けの峻烈な剱岳が聳えており、ハッとしてシャッターを切りました。
(このアングルはネットで見ると多くの方が撮影しているようです。)

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マヤクボのコルから剱岳

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同上 剱岳のアップ(右に八ッ峰、中央に源次郎尾根、左の肩は前剱)

右手を見ると、新越乗越に綺麗な滝雲が流れており、鹿島槍から白馬まで続く峰がシルエットで見えてこれも素晴らしい光景です。

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新越乗越に流れる滝雲

ここからひと登りで、5:35に山頂着。
山頂からの360度の素晴らしい眺望は感動ものです。

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山頂標識と後ろに穂高・槍ヶ岳から赤牛岳

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槍ヶ岳から餓鬼岳(左)

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槍ヶ岳から水晶岳(右)(中央奥は野口五郎岳)
(槍ヶ岳と野口五郎岳の中間に乗鞍岳、その奥に重なる御嶽山からの噴煙が見えています。)

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野口五郎岳から薬師岳

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野口五郎岳から赤牛岳(右赤牛岳の左奥に黒部五郎岳)

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鷲羽岳(左)から水晶岳(右)のアップ(鷲羽岳の右奥に小さく笠ヶ岳、その右はワリモ岳、左下隅に烏帽子岳、中央下は南沢岳)

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立山と剱岳(中央の立山ロープウェイ黒部平にちょうど陽が当たったところ)

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行く手方向(スバリ岳から岩小屋沢岳・種池山荘方向とその先の爺ヶ岳から白馬岳)

先を急ぐので写真を撮ってスバリ岳へ。

スバリ岳への下りは直下から急斜面で、すぐに急なガレ場となります。ロープや鎖の付いている所もあり、右手に張り出した岩が迫る狭いガレ道を下る箇所もあったので、滑落しないようにかなり注意して下りました。(今回のルートで一番注意した箇所でした。)

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ガレ場下りの途中の岩壁に咲く花(シコタンソウとイワギキョウ)

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マヤクボのコルの少し先から振り返り見る針ノ木岳
(山頂下の日陰になっている所が一番危険そうな箇所)

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スバリ岳山頂と手前の2752mピーク(手前ピークは西側をトラバース)
(赤丸の中に、前を歩く山荘で同室だった方)

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トラバース道からスバリ岳のピークと左に剱岳

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スバリ岳山頂(正面に立山と剱岳)

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スバリ岳から後立山連峰(新越乗越に小さく山荘も見えていました。)

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針ノ木岳とその右奥に野口五郎から赤牛岳の山並

スバリ岳で周囲の絶景を楽しみながら朝食。
あまりゆっくりできないので先に進みます。

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スバリ岳と赤沢岳の鞍部付近よりスバリ岳を振り返る(左奥に蓮華岳の2754mピーク)

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赤沢岳、鳴沢岳、岩小屋沢岳(奥は鹿島槍ヶ岳)

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赤沢岳への登り

山頂下で、『事故多し これより先 滑落注意』 の看板があり、やや急な岩混じりのザレ場を、岩を掴みながら注意して登って山頂へ。

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赤沢岳山頂(立山に雲が懸ってきた)

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山頂から薬師岳、越中沢岳、五色ヶ原(中央やや右)
(越中沢岳の左右の奥にぼんやりと山のようなものが見えたので、カシミール3Dで確認すると白山でした。驚き!)

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五色ヶ原のアップ(左に鳶山、右に鷲岳、中央に五色ヶ原山荘)

続いて鳴沢岳へ。

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鳴沢岳山頂から下ってくる20名程のツアー?のグループ

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鳴沢岳山頂(剱岳の右に小窓ノ王、その右は池ノ平山、その右奥に雲の懸る毛勝山)

だんだんと雲が出てきて進行方向は見えず。

新越山荘が近くなると登山道も整備されていて歩きやすくなり、山荘の手前とその先はお花畑が続いていました。

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新越山荘手前のお花畑の花(ハクサンフウロとエゾシオガマ)

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新越山荘

晴れたり曇ったりですが、暑くなってきました。ここで時間的にはコースの中間なので、山荘で冷たいスポーツドリンクを買って飲み元気を付け、昼食としました。

鳴沢岳からは岩稜帯もなく、起伏も小さくなって歩きやすくなり、足取りも軽くなりました。

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新越山荘先のお花畑の花(クルマユリ、ミヤマキンポウゲ、ミヤマウイキョウ)

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岩小屋沢岳

岩小屋沢岳から下ると、右側が崩落した箇所が多く、砂地が多いその縁を4,5回通りますが、下は深く切れ落ちており、滑落すると完全にアウト。慎重に下る箇所もありました。(これがこのコースで2番目に危険と感じた所でした。)
崩落地の縁には、イブキジャコウソウやミヤマリンドウも綺麗に咲いていました。(安全な所で撮影)

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崩落個所の縁を通る道(岩小屋沢側を振り返って見る。)

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イブキジャコウソウ                               ミヤマリンドウ

種池山荘が近くなるとまた綺麗なお花畑。ガスの中から山荘が見えて、最後の坂を登るとホッとしました。

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種池山荘が見えてきた(右上)

種池山荘着は、13:15。時間的にも体力的にも下れそうなので、リフレッシュして計画通り下ることに。

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柏原新道下りのスタート

金曜日の午後で、柏原新道を登って来る人は多く、登山口から種池山荘まで標高差は1,100mあるので、息を切らして登って来る人も多く、バテている人もチラホラ。15~20名のツアーも2グループあり。

ケルンまで、自分では軽快に下ってきたつもりなのですが、コースタイム通りで少しがっかり、その先は急に足が重くなり、足が前に出なくなりました。流石に疲れが出てきたのでしょう。ゆっくり下って、16:05 柏原新道登山口着。

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柏原新道登山口

扇沢への道路をゆっくり歩いて。駐車場着は16:18。

念願のコースを歩くことができ、群生するコマクサと山頂・稜線からの絶景を楽しむことができて印象深い山歩きとなりました。

帰りは、まだ気が張っていたのか、運転の疲れを感じることも少なく、麻績ICから太田桐生ICを通って順調に帰宅できました。

(次回、カシミール3Dによる針ノ木岳の展望図を紹介致します。)

針ノ木雪渓・蓮華岳、針ノ木岳から種池(扇沢から周回)・・・コマクサと絶景の稜線(前編) [山歩き]

(前編)針ノ木雪渓登りと蓮華岳

2016年8月4日(木) 曇り時々晴れ
蓮華岳(2799m):富山県立山町・長野県大町市

歩いたコースと時間
扇沢無料駐車場(5:50)→扇沢登山口(6:05)→大沢小屋(7:15-25)→針ノ木峠(針ノ木小屋)(10:55-11:25)→蓮華岳(12:40-13:10)→針ノ木小屋(14:20)

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針ノ木雪渓

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蓮華岳のコマクサ

7年前の4月末に立山に登った時に、往きの大観峰から残雪の針ノ木岳の急峻なピークを見ていつか登りたいと思っていました。
また、雪渓登りも興味のあるところで、白馬雪渓は8年前の5月初めと6年前の9月中旬に、飯豊連峰の石転び沢の雪渓も9年前の8月初旬に登ったことがあり、針ノ木雪渓を登ってみたいと思っていました。この思いは5,6年前から募っていたのですが、体調が悪くなったりいろんな都合で実現できず。
やっと今年は実現できそうなので、蓮華岳のコマクサを見ることも加えて、さらに針ノ木岳からスバリ岳・赤沢岳・鳴沢岳を通り種池山荘から扇沢への周回もできればとチャンスを狙っていました。
今年は梅雨明けが遅く、やっとコマクサに間に合いそうな時期に行くことができました。

天気予報はベストではありませんでしたが、針ノ木小屋が混雑するので土日は外しての実行でした。

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大観峰より針ノ木岳~鳴沢岳(2009年4月28日撮影)

前日午後に自宅を出て、扇沢に19:30頃着。無料駐車場は85%くらいの駐車率。
なお、有料駐車場は上段(バスロータリーのすぐ下)12時間 1,000円、下段 24時間 1,000円となっていました。
無料駐車場は、柏原新道登山口に近い方に市営第2駐車場(柏原新道利用者用?)もあります。

朝5時頃起床して、登山準備をし、バスターミナル左の登山口で登山届を出して出発。
道路を4回くらい横切って、石の転がる枯れ沢を横切り、針ノ木自然遊歩道の案内板がある登山口(手前右には関電トンネルの入り口が見えていました。)を過ぎると、木々の間から針ノ木雪渓と針ノ木岳・スバリ岳が見えてきました。

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針ノ木雪渓と針ノ木岳・スバリ岳

ブナ林を通り、沢を渡って、大沢小屋に到着。

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大沢小屋

大沢小屋から少し登って針ノ木雪渓(沢)に入ります。ここから上では道案内の鯉のぼりが要所ごとに立てられており、これを見ながら登ります。

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道案内の鯉のぼりと沢の左側に渡る丸木橋

少し登ると上に雪渓が見えてきました。すぐに雪渓(沢)に入りますが、この日雪の上を歩いたのは20m弱くらいの1か所のみ。アイゼンは全く不要でした。

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雪のない雪渓(正面奥に針ノ木岳)

唯一の雪渓歩きの箇所 → 一枚目の写真(中央やや左上に喉が見えています。)

雪は沢の中央に少し残る程度で殆んどなくなっており、左のやや急な斜面のガレ道、ザレ道歩きで登りにくく、滑らないように注意が必要です。

雪渓の喉の手前で右側に渡渉し、高さ1.2mくらいの雪壁を登って、喉の高巻きとなり、ロープや鎖が4,5本続く急な岩場の登り、ストックを仕舞って慎重に登りました。

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渡渉後雪壁を登って岩場へ

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岩場登り

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高巻きの途中から雪渓の喉を見る

高巻きの途中に咲いていた花。

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ミヤマママコナ                             ミヤマコゴメグサ

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高巻を終えて少し上から喉を見る

少し上から再度沢を左側に渡って、やや急な道を行くと、花の多い緑地帯となり、(標高)2200のマークのある岩を過ぎて、レンゲ沢を横切り、砂礫のやや急な斜面のジグザグ道が続いて針ノ木峠に到着。

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沢の左側への渡渉

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ミヤマダイコンソウ                            ヨツバシオガマ

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ウサギギク                                ダイモンジソウ

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ウメバチソウ                               モミジカラマツ

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レンゲ沢を横切って(標高2250m付近)

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お花畑

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砂礫のやや急な斜面のジグザグ道

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針ノ木小屋直下のお花畑

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針ノ木峠

針ノ木雪渓は異常なくらい雪がなく、歩きにくい両岸の道歩きを強いられました。急登で疲れると、岩に腰かけ(落石の心配のない所で)、登ってきた雪渓の下部や周囲の綺麗な花を眺め休憩することしばしば。(上部はガスで見えないことが多かった。)
雪解け水で水量の多くなった渓流でタオルを濡らし、顔や首筋を拭くと疲れも取れるようでした。
休みながらの登りでしたが、扇沢登山口から4時間50分で針ノ木峠です。最近登りが苦しくなっているので、まあこんなものでしょう。

(追記:雪渓登りが殆んどなかったので、今回は、針ノ木雪渓登りというより針ノ木溪谷登りでした。)

小屋の前で休憩し、宿泊の申込をして、部屋に入り、荷物を簡単にして蓮華岳の往復です。

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小屋の少し上から針ノ木岳方向を見る(針ノ木岳はガスの中)

ハイマツ帯を抜け砂礫地が多くなるとコマクサをポツリポツリと見るようになり、広い平坦な稜線ではコマクサの群生も見られるようになりました。

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砂礫地が多くなる

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コマクサの群生

コマクサのアップ 2枚目の写真と下の写真
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一度緩やかに下って広い砂礫の稜線に出るとコマクサが踏み跡の両側に少しずつ見られるようになり、さらに進んで若一王子神社奥宮の石祠付近はコマクサが沢山咲いていました。

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コマクサの群生

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若一王子神社奥宮(正面奥は登って来た道)
(にゃくいちおうじじんじゃ:大町市にある神社です。)

この石祠のすぐ先に山頂標識があり、そのすぐ近くに三角点があります。三角点の脇の石に腰かけ昼食休憩を行っていると、大きなザックの若い単独の方が、山頂標識付近で休憩したあと、気合を入れて蓮華の大下りに向かって行きました。

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若一王子神社奥宮から山頂標識ピークを見る

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三角点地点から山頂標識と右奥に若一王子神社石祠(標識の左奥は登って来た稜線)

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同所から蓮華の大下り(少し下った左手にコマクサの群生が見えていました。)

昼食後コマクサを見ながらのんびりと下ります。

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下りの広い稜線(コマクサもチラホラ)

少し窪地になった緑が多い場所では、イワギキョウやミヤマリンドウも咲いていました。

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イワギキョウ                               ミヤマリンドウ

コマクサは、分布密度は小さいですが、かなり広い範囲に咲いており、さすがに本場との印象を受けました。点在するピンクの小さなコマクサはやはり綺麗でした。

下りで小屋が近くなって、針ノ木岳の雲が切れそうなので休憩しながら10分くらい待ってやっと山頂が見えましたが、すぐにまた雲の中に消えました。

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針ノ木岳の山頂が見えた(スバリ岳は雲の中)

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針ノ木小屋が近づいて

小屋に到着後、部屋に戻って休憩。
この日の小屋の宿泊者は40名くらいで、宿泊した部屋は10人部屋に7人でした。

この日小屋から南側の山々は雲が出たり消えたりで、なかなか全貌が見えなかったので
カシミール3Dの展望図を作成しました。

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針ノ木小屋から南側の展望図

後編は、周回の後半で、針ノ木小屋から、針ノ木岳~種池~扇沢です。

蔵王山と南蔵王(屏風岳・不忘山)・・・南蔵王は素晴らしい花の山!! [山歩き]

所属する山の会の宿泊山行で、蔵王山と南蔵王の山を歩いてきました。(参加者26名)

2日間の記事を続けてまとめましたので長くなりますが、ご覧頂ければ幸いです。
なお、よく似た花があってなかなか見分けが付かないので、花の名前が間違っているかと思います。間違っているものについては、ご指摘・ご教授頂ければ幸いです。

1日目
2016年7月27日(水) 曇り(ガスの中)
蔵王山:刈田岳(1758m)・熊野岳(1841m)

蔵王山は一日中ガスで視界が悪く、噴火警戒による自主規制が解除された(*)馬の背を歩きましたが、全く御釜は見えず。所々に咲く花を見られたのが慰めでした。

(*)「蔵王に関する情報について」(山形県ホームページ)
http://www.pref.yamagata.jp/sangyo/kanko/joho/8020072zaozantoppage.html

歩いたコースと時間
蔵王エコーライン大黒天登山口(10:30)→剣ヶ峰(11:05)→刈田岳(11:35-11:55)→熊野岳(13:05)→刈田岳下駐車場(13:55)

登山の前に、コマクサ平でコマクサを見てきました。小さな株のコマクサがポツリポツリと咲いていていました。

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コマクサ平のコマクサ

大黒天登山口から登山開始。

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大黒天登山口

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登山口道路横の大黒天石像

以下、登山口から刈田岳までに咲いていた花。
コマクサは剣ヶ峰までの所々で咲いていました。

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コマクサ

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カライトソウ                             シラネニンジン?

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アキノキリンソウ                           ヨツバヒヨドリ

山頂手前の刈田岳避難小屋で昼食。

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刈田岳

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熊野岳

全く周囲が見えないので、早々に引き揚げ、刈田岳下の駐車場から宿泊先へ。

宿泊は遠刈田温泉のペンション「どんぐり」。24時間入れる温泉があるとのことで、ここに決めたものです。ペンションの4人くらいが入れる湯船の中の湯は、やや黄色味を帯びており、熱い温泉がかけ流しとなっていて、なかなかいい湯でした。

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2日目
2016年7月28日(木) 曇り一時雨
南蔵王:屏風岳(1825m)、不忘山(1705m)

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不忘山手前(北西)の鞍部(この前後は素晴らしいお花畑でした。)

曇りで眺望は良くなかったものの、登山道横にずっと続く花々の多さに驚き、花の名山と呼ばれていることを実感した山でした。ネットで山行記事を見ると、晴れていれば眺望も素晴らしい山のようですね。

不忘山は、「NHK版 花の百名山」(山と溪谷社、1996年)と「決定版 花の百名山」(山と溪谷社、2002年)に選定されており、主な花としてミヤマジャジンが挙げられています。

(ヒメシャジンとミヤマシャジンについて。今回このコースで見たほとんどのシャジンは、花柱が花冠から出ていないようでしたが、萼がやや広くて鋸歯がない(草津白根山や前白根山で見たものは萼が細くて鋸歯があった。)のでミヤマシャジンとしました。)

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ミヤマシャジン

歩いたコースと時間
蔵王エコーライン南蔵王登山口(7:45)→杉ヶ峰(9:15-25)→芝草平(9:50-10:00)→屏風岳(10:45-11:10)→南屏風岳(12:00)→不忘山(12:55-13:10)→白石女子高山小屋跡(15:52)→白石スキー場駐車場(16:10)

マイクロバスで登山口へ(路肩停車)。登山口は道路から1段低くなっているので駐車スペースはないようです。

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蔵王エコーライン南蔵王登山口案内図

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登山口からスタート

少し下ってから前山、杉ヶ峰への登りになります。登山道脇にはミヤマシャジン、ウスユキソウがあちこちにたくさん咲いています。

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ミヤマシャジンとミヤマトウキ?

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ミヤマシャジンとウスユキソウ

杉ヶ峰手前から振り返ると手前に前山、その先にジグザグのエコーラインが見える刈田岳、一番奥に熊野岳が薄らと見えていました。

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杉ヶ峰手前から振り返る

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杉ヶ峰

杉ヶ峰から少し下ると芝草平と右奥になだらかな山容の屏風岳が見えてきました。

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芝草平と屏風岳

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シロバナニガナ                              カライトソウ

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芝草平

芝草平ではキンコウカの群生が綺麗でした。木道横に作られた休憩スペースで小休憩。

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芝草平のキンコウカ

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キンコウカのアップ
(木道周辺の花は終盤で花が一部白くなっていた。)

休憩後緩やかな斜面を登って屏風岳へ。やや広い山頂で昼食。周囲の視界はありませんが、東側は切れ落ちて断崖になっているようでした。
山頂の前後はハクサンシャジンが多く、綺麗に咲いており、シロバナも見られました、

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屏風岳

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ハクサンシャジン

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同上白花

屏風岳から南屏風岳へは緩やかな稜線を行きます。

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南屏風岳と左に不忘山手前のピーク

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イチヤクソウ                              ミネカエデの翼果

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南屏風岳

南屏風岳から少し進むとアップダウンが大きくなって、ロープと鎖の懸った急斜面のザレ場を下って不忘山手前のピーク(1732mピーク)への登りとなります。
このあたりから不忘山山頂まではお花畑が続き、驚くほど沢山の花々が咲いていて、素晴らしい花の山となっていました。

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不忘山手前のピークへの登り

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コバギボウシ                              イワキンバイ

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キバナカワラマツバ                          フボウトウヒレン(ミヤマキタアザミ)

IMG_8694 zao1648.jpg IMG_8691 zao1649.jpg          
ミヤマカラマツ                             コキンレイカ

不忘山手前のピークと不忘山の鞍部  → 2日目の1枚目の写真

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お花畑(ハクサンフウロ、エゾイブキトラノオ、ウスユキソウ他)

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クルマユリ

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イワオウギ、ミヤマシャジン、ミヤマトウキ?

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ミヤマシャジンとイブキジャコウソウ

やや急な斜面を登って不忘山山頂へ。山頂もガスで周囲は全く見えず。

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不忘山 山頂

山頂からは白石スキー場を目指して下ります。山頂から僅かに下るとカエル岩と不忘の碑があります。

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カエル岩

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不忘の碑と白石スキー場方向への分岐標識

「不忘の碑」関連記事
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201508/20150803_13015.html

不忘の碑から白石スキー場方向に20分くらい下った所で、急に雨が降りだし、やや強い雨が30分くらい降って上がったのですが、下りの道はやや急な岩混じりの粘度質の溝状の道が続いており、滑って転倒者続出。
粘土質の溝状の道は川となって水が流れ、26人が下るので、道は全く泥濘状態。慎重に、慎重にゆっくりと下るので、グループの中でも渋滞の連続となり、不忘山山頂から白石女子高山小屋跡までコースタイム1時間10分のところを2時間40分もかかってしまいました。(途中雨具を着たり脱いだり。)

大勢の人数で条件の悪い道を歩くと全く予想外の時間がかかりますね。


帰りには、白石ICの西にある鎌先温泉「最上屋旅館」(日本秘湯を守る会の会員旅館)で立ち寄り入浴。こちらの温泉は奥州の薬湯と呼ばれており、薄茶色に濁った湯は、ややぬるめでしたが、帰りのバスの中でも体のポカポカ感が続くものでした。

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鎌先温泉「最上屋旅館」

奥白根山・前白根山・・・再びコマクサの群生地を訪ねて [山歩き]

2016年7月24日(日):曇り時々晴れ
奥白根山(日光白根山)(2578m)・前白根山(2373m)

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奥白根ガレ場のコマクサ

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白根山砂礫地のコマクサとタカネニガナ

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前白根山のコマクサ群生

一昨年(2014年)の7月26日に、奥白根山に生育するコマクサの群生を見てきました。
前回のレポ: http://vert-yama.blog.so-net.ne.jp/2014-07-29

奥日光では、もともとコマクサは生育しておらず、40~50年前に播種および移植されたコマクサが現在の群生になっているものです。(奥日光では外来種とされています。)

今回は、所属する山の会の2名のメンバー(お二人とも長年勤めた会社の先輩です。)を案内してのコマクサ観察登山でした。

菅沼登山口(7:25)→弥陀ヶ池(9:20-30)→白根山(10:40)→山頂南で昼食(10:50-11:20)→コマクサ群生地A→避難小屋分岐(12:10-15)→コマクサ群生地B→避難小屋分岐→避難小屋(13:00-07)→前白根山(13:50)→コマクサ群生地C→前白根山(14:10-15)→五色沼(14:40)→弥陀ヶ池(15:10-18)→菅沼登山口(16:35)

コマクサ群生地
A:環境庁資料中の生育地 ②奥白根ガレ場
B: 同  ③白根山砂礫地
C: 同  ④前白根山

コマクサ調査結果(環境庁の資料より)
コマクサ調査結果.png

7時過ぎに菅沼登山口に到着。なかなか梅雨が明けず雨の日が続いた後の晴れの日で、登山者がいっぱいで駐車場は空きスペースがないのではという心配をしていたのですが、駐車場が整備されて広くなり85%くらいの駐車率。

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菅沼登山口駐車場

時々山歩きはしているもののあまりハードな山歩きはしておらず、運動不足や持病もあって、弥陀ヶ池への登りは苦しく立ち止まることしばしば。私が足を引っ張ることになっていました。

弥陀ヶ池から上では、振り返って展望を見ながらゆっくりと登ります。一昨年登山道の周囲に咲いていた群生のハクサンシャクナゲはすでに終わっており、僅かに木陰になったところに花が残っているものがあった程度。

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弥陀ヶ池上から上部岩場方向を見る

振り返ると燧ケ岳も見えていましたが、少し上に行くと雲で隠れて見えず。登山道は上にも下にも登山者が続いています。

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岩場の途中で降り返る

岩場を乗り越えて山頂が見えてくると、山頂は登山者でいっぱい。

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登山者でいっぱいの山頂

山頂に着くと、以前あった栃木県側の標識が手前に建てられていました。右にある群馬県側の標識の前では人がいっぱいで身動きが取れない状態でした。

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山頂

山頂付近は人であふれているので、避難小屋方向に少し下った五色沼が眼下に見える展望の良い所で昼食。

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眼下に五色沼

昼食後避難小屋方向に下るとすぐにザレ場となり、登山道横に良く見るとピンクのコマクサがチラホラ。群生地は登山道の近くにあります。

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コマクサの群生地

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群生するコマクサのアップ

コマクサのアップ  → 1枚目の写真

最初の群生地を見たあと避難小屋方向に下ります。トラバース道の斜面には、マルバダケブキの大群生が広がっており一面に咲いていました。

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トラバース道のマルバダケブキの群生と左に五色沼

歩きにくい急なガレ場を下って避難小屋分岐から、避難小屋とは反対方向に進み、コマクサの咲く砂礫地(窪地)に向かいます。

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窪地の縁から砂礫地を見る

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砂礫地のコマクサの群生
(小さな株がほとんどですが砂礫地の奥まで広がっています。)

コマクサとタカネニガナ → 2枚目の写真

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コマクサのアップ

砂礫地のコマクサを見たあと、来た道を戻って避難小屋前で休憩。避難小屋付近では、アキノキリンソウやハクサンフウロが多く咲いていて綺麗でした。

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避難小屋

避難小屋から前白根山へ、途中ガスが出たり晴れたり。ガスが晴れた時には奥白根山や近くの山が綺麗に見えていました。

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前白根山手前の稜線

前白根山直下のザレ場では、赤のコマクサ、ヒメシャジン、タカネニガナが綺麗に咲いていました。

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登山道横のコマクサ

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ヒメシャジン

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タカネニガナ

山頂に到着後に荷物を置いて群生地へ、少しザレ場を下って群生地に到着。
ここは、真赤なコマクサが一面に広がって素晴らしい光景となっています。
一昨年よりも密度が濃くなっているような印象を受けました。(奥白根山はガスで見えず。)

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コマクサの群生地   

群生のアップ → 3枚目の写真

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コマクサのアップ(左のコマクサは真紅ですね。)

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コマクサのアップ

素晴らしい群生を見た後山頂で休憩後、下山です。

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前白根山にて(3か所の群生地のコマクサを堪能して満足の3人)
(山頂標識が新しくなっていました。)

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五色沼湖岸に出る

五色沼の湖岸もハクサンフウロ、アキノキリンソウ等の花が多く綺麗でした。

弥陀が池からゆっくり下って菅沼駐車場へ。駐車場着は16時半過ぎで車も数台になっていました。

2年ぶりに3か所のコマクサの群生地を訪れることができました。コマクサはピークを4~5日過ぎているようでしたが満開のコマクサを見ることができ、充実した山歩きができました。同行して頂いた先輩方にも感謝です。

途中で撮影した花

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ウスユキソウ                            クルマユリ

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アキノキリンソウ                          ハクサンフウロ

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シナノオトギリ                           トモエシオガマ

草津白根山・・・満開のコマクサロードを歩く [山歩き]

2016年7月13日(水): 雨
草津白根山(2150m;本白根山探勝歩道最高地点):群馬県草津町

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探勝歩道最高地点から探勝歩道横のコマクサと向うに展望所

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同上コマクサのアップ


ほぼ40日ぶりのグログ記事更新です。
いろんなことがあって・・・、なかなか思うように山歩きもできず、ブログ記事の作成もスランプになっていました。

夏の登山シーズンを間近にして、行きたい山もあるので、やっと重くなった腰を上げて記事を作成することにしました。

まずは、先週、所属する山の会の山行で行った草津白根山の記事です。(18名で歩きました。)

現在、草津白根山の噴火警戒レベルは『2』で、湯釜火口から1km以内への立入規制となっています。
http://www.pref.gunma.jp/05/am4900064.html


今年の山の会の山行は、雨になることが多く、今回も雨の中の山行でした。幸い山頂付近では一時的に雨が上がり、満開のコマクサが両脇に広がって続くコマクサロードを歩くことができました。
コマクサが咲く周囲には雨に濡れるヒメシャジンや開花直前のコキンレイカも多く、赤・薄紫・黄色の花のコラボを楽しむこともできました。

草津白根山はコマクサの名所ですが、長年にわたる保護活動が実って、現在の素晴らしいコマクサの群生地を見ることができるのですね。


歩いたコースと時間
白根火山ロープウェイ山頂駅(9:20)→本白根山登山口(9:25)→本白根山展望台(10:20-25) →本白根山探勝歩道最高点(10:55-11:10)→万座温泉バス停(12:50)

湯釜火口から1km以内は立ち入り規制で、国道292号の白根レストハウス付近も駐停車禁止のため、白根火山ロープウェイ山麓駅から富貴原の池コースを登る予定でした。
山麓駅に到着する前から雨が強くなったため、予定を変更して、ロープウェイを使って山頂駅から歩くことになりました。

山頂駅から鏡池方向へは行かず、反時計回りで展望台を目指しました。

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山頂駅上のリフト乗り場横から登山開始。

少し登ると登山道脇にゴゼンタチバナが多く咲いていました。
30分ほど歩いて中央火口縁に出ると、登山道の両側の斜面はコマクサの群生地が続いていました。

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中央火口に出た所のコマクサ群生地

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同上

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同上 コマクサのアップ

雨の中央火口斜面の道を展望所に向かいます。

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ヒメシャジンとコマクサ

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斜面の道の両側はコマクサの群生地

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ピンクのコマクサ

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コマクサと開花直前のコキンレイカ

展望所に着いたころには雨は小降りとなり、展望所からは、近くの横手山や短時間ですが雲の中からわずかに頭を覗かせる、浅間山、四阿山、浅間隠山を見ることができました。

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本白根山展望所

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同所より北方向に横手山と歩いてきた中央火口斜面の道(中央から左下へ)

展望所からは来た道を少し戻って探勝歩道最高地点へ。

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探勝歩道横のヒメシャジンとコキンレイカ

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探勝歩道横はコマクサの群生地(コマクサロード)

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コマクサとコキンレイカ

赤やピンクのコマクサが続きます

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赤やピンクのコマクサ

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赤味がかったピンクのコマクサ

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コマクサ、ヒメシャジン、コキンレイカのコラボ

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コマクサロードが続く(右上が探勝歩道最高地点付近)

最高地点に着いた頃は雨も上がり、歩いてきた中央火口が良く見えていました。

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最高地点から展望所を見る

探勝歩道最高地点横のコマクサと向こうに展望所  → 1枚目の写真

同所のコマクサアップ → 2枚目の写真

コマクサロードを歩きコマクサを堪能したあと、万座温泉に下りました。

下りに入るとまた雨となり、笹の刈り払いがされた歩きやすい道もありましたが、後半に長く続く木製の階段は雨で非常に滑りやすく、かなり慎重にゆっくりと下りました。それでも転倒者がちらほら。
下りの道はゴゼンタチバナが多く見られ、シナノオトギリも所々で咲き残っていました。

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滑り台のような状態の木製階段

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万座温泉が見えてきた

下山後駐車場近くの豊国館で立ち寄り入浴。


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白花コマクサ                                           ゴゼンタチバナ

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ヒメシャジン                               シナノオトギリ

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豊国館露天風呂(豊国館ホームページより)

源泉掛け流し、深さ1mの広い湯船です。湯船の温度は43~44℃くらいで、ホースの水で薄めながらの入浴でした。熱い湯船に浸かったあと、湯船の外の檜の床に座っていると、やや冷たい雨が体に心地良く感じられました。ここはやはり名湯ですね。
(立ち寄り入浴 500円)

雨の中の山歩きでしたが、ロープウェイを使って短時間で、満開のコマクサが続くコマクサロードを歩くことができ、名湯にも入れて、癒しの山行となりました。


なお、草津白根山のいくつかあるピークのどこに登れば百名山の一つに登ったことになるの、という疑問に対しては、百名山を完登されたJetstreamさんがよく調査され整理されており大変参考になります。
http://jetstream777.blog.so-net.ne.jp/2012-06-14


草津白根山コマクサ保護活動
http://www.bes.or.jp/kusatsu/blog/detail.html?id=10866&

コマクサ保護活動 草津中学校
http://kusatsu-jhs.edu.town.kusatsu.gunma.jp/information/%E8%8D%89%E4%B8%AD%EF%BC%AE%EF%BC%A1%EF%BC%B6%EF%BC%A9/?action=common_download_main&upload_id=1126

古賀志山・・・久しぶりのトレーニング登山 [山歩き]

2016年6月4日(土):晴れ
古賀志山(こがしやま;582.8m):栃木県宇都宮市 【日本百低山】

袈裟丸山登山から約1か月、やはりいろんな用事で忙しくて山歩きもできず。4日は午後4時頃から予定があったので、近場であり、他の方々のブログでよく拝見している古賀志山に行ってみることにしました。

古賀志山は今回が3回目。1回目は登山を始めて3年目の2002年の9月に会社の先輩と二人で登っており、記憶があまりないのですが、登り始めてすぐの岩場で怖い思いをした覚えがあり、中尾根から登って南コースに下りたのではと思います。

2回目は2010年11月末に所属する山の会の山行で登り、滝コースの不動の滝から北東にトラバースして、獅子落としルートを登り(迷い込んだ)、北コースを下りました。

今回は、岩場登りを含むトレーニング登山のつもりで、東稜を登り、中尾根を下る予定で出かけて行きました。

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稜線のあちこちで見かけたコアジサイ

歩いたコースと時間
森林公園駐車場(10:35)→芝山橋(10:45)→東稜見晴(12:00)→古賀志山(12:10)→御嶽山(12:28-50)→古賀志山(13:02)→富士見峠(13:15)→中尾根→北コースへの分岐(13:57) →北コース広場(14:07)→北コース入口(14:37)→芝山橋→森林公園駐車場(14:55)

家から森林公園駐車場まで1時間弱で行けるので、家をゆっくり9時20分頃出て、駐車場へは、10時15分頃着。

芝山橋を渡ってすぐの右手から東稜コースを登りました。

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芝山橋(右手は通行不可と書かれた北コース(それでもロープを潜って歩いている人は多いようでした。)

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橋を渡ってすぐの東稜コース登山口(左方向に登って行きます。)

杉の植林帯を登り、稜線に出ると右手に展望岩(反省岩?)があり、登って見ると展望が良く、左に古賀志山、正面に中尾根が見えていました。

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展望岩

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展望岩より古賀志山

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同 中尾根

展望岩で休憩していると地元の男性が登ってこられたので、中尾根の下りについて聞いてみると、下りはやや危険とのこと。
今日は、登山のあとの予定もあるので、無理をせず、中尾根の途中から北コースに下る道をとることに変更。

緩やかな稜線を歩き、南方向に少し下ると、急な登りのあと鎖の付いた岩場となり、3か所の岩場を登って東稜見晴に到着。
東稜見晴からは下界が良く見えるのですが、遠くは霞んでいて、どのあたりが見えているのかは不明。

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岩場1

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岩場2

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岩場3

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東稜見晴

東稜見晴から古賀志山山頂を経て、御嶽山へ。

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古賀志山 山頂

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御嶽山手前
(岩場ルートを行きました。短い岩場で特に問題なし。)

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御嶽山山頂

山頂からの展望が良いのですが、この日は遠くが霞んでおり、男体山方向は全く見えず。薄らと皇海山のピークが見えていました。

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薄らと見える皇海山(矢印の下)

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山頂に設置された展望ボードの写真

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山頂から中尾根方向とその奥に559mピーク付近

この山頂で昼食・休憩のあと古賀志山に戻り、富士見峠から中尾根を行きました。

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富士見峠北の伐採地より古賀志山方向を振り返る

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東側のすぐ下に熊尾根?

中尾根に入って緩やかなアップダウンを数回して、北コースに下りる分岐から北コースに下ると、すぐに北コースの広場に到着。

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北コースの広場

広場の周囲と広場から下は、昨年9月の台風18号による鉄砲水の爪痕が荒々しく残っており、大量の岩石と倒木が散乱していましたが、その後の整備で登山道は明瞭になっており、全く問題はない状態でした。

広場で休憩したあと、ゆっくり下り、北コース入口へ。

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北コース入口

入口にある赤川の橋は崩落したままで修復中なので、赤川の右岸に付けられた狭い踏み跡を辿り、芝山橋から駐車場に戻り本日のトレーニングは終了。


トレーニングで久しぶりに古賀志山を歩きました。花の少ない時期で短時間でしたが、岩場登りの適度の緊張感と新緑の山歩きを楽しむことができました。家から近く、良く登られているコースはあまり時間もかからないので、もっといろんなコースも歩いてみたくなりました。
多くの方々が登られている4月中旬のツツジの季節が良さそうですね。


さて、本日の4時頃からの予定は、イチゴ摘みです。
妻の実家近くのイチゴ農家の方から、次の日の午前中にイチゴ畑(ハウス内)を耕してしまうのでイチゴを摘みに来て、とのお誘いがあり、妻と親戚家族の計7名(子供2名を含む)で行ってきました。
こちらの農家の方からは毎年同様なお誘いがあり、時々行っています。

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ハウス内でいちご摘み

4時半頃から35分くらいで摘み終わり、収穫は以下のとおりでした。

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収穫したイチゴ

我が家の収穫は、左上の箱とその下容器2つです。家に帰って、2,3日で食べる分を除き、イチゴジャム、ヨーグルトソースを作り、余ったものは砂糖をかけて冷凍。
しばらく美味しいイチゴが味わえます。(嬉しい~。)

前袈裟丸山からの展望図と展望 [山岳展望 前袈裟丸山]

2016年5月8日(日) 快晴

久しぶりに満開のアカヤシオを楽しんだ袈裟丸山。今回は前袈裟丸山からのカシミール3Dによる展望図と撮影した写真の紹介です。

まずは、カシミール3Dによる展望図です。

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(北西方向)苗場山、谷川岳、武尊山

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(北西~北方向)至仏山、平ヶ岳、後・奥袈裟丸山

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(北方向)皇海山、日光の山、足尾の山

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(北東方向)男体山、高原山、夕日岳

東・南東方向は省略。

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(南方向)丹沢山、富士山

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(南西方向)南アルプス、八ヶ岳、赤城山

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(西方向)浅間山、北アルプス、本白根山


前袈裟丸山山頂から見えた山々。

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平ヶ岳(右)、至仏山(中央)、笠ヶ岳(左)
(左端奥に真っ白な小沢岳)

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平ヶ岳と至仏山のアップ
(至仏山右下奥に白く越後駒ヶ岳)

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至仏山のアップ

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武尊山(右)、谷川連峰(中央から左)

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武尊山アップ、左は剣ヶ峰山(左端近くに川場スキー場の最上部)

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谷川岳のアップ

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万太郎山(右)、仙ノ倉山(中央)、苗場山(左)のアップ

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皇海山(左)から男体山(右)

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皇海山、鋸岳、奥白根山

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男体山付近のアップ
(中倉山、沢入山はそれぞれ山頂付近だけが見えます。)

袈裟丸山・・・満開のアカヤシオ、山頂からの素晴らしい展望 [山歩き]

2016年5月8日(日) 快晴

袈裟丸山(けさまるやま):栃木県日光市、群馬県みどり市・沼田市
(前袈裟丸山;1878m、後袈裟丸山;1908m)

赤城良常さんのHP「気ままな男の山歩き」の記事(*)を拝見し、5月5日時点で袈裟丸山のアカヤシオも結構咲いているようなので、その後2,3日暖かい日が続いており、満開になる頃ではと、5月8日(日)に、11年ぶりとなる袈裟丸山に出かけました。

(*) http://www.geocities.jp/akagi411054/syoko7/kesamaru160505/sub3-855.htm

今年のアカヤシオはこの数年の中では花付きが良いようで、小丸山周辺の登山道付近や登山道より西側・南西側の林の中は群生のアカヤシオが見事でした。

また、快晴で前袈裟丸山からの展望も素晴らしく、残雪の至仏山から谷川連峰まで続く山並み、皇海山や日光連山も綺麗に見えて、久しぶりに袈裟丸山のアカヤシオと展望も楽しむことができました。

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小丸山手前(南)のアカヤシオ

下山後登山口の東屋で、地元のベテランの方と話をしていて、『平成17年が一番見事だった。』とのこと。
「待てよ、平成17年は2005年、前回初めて登ってピンクに染まるアカヤシオの山に驚いた年だ・・・。」
そこで当時の写真をパソコンで見てみると、なるほどその年は見事な花でした。

先ほどのベテランの方の話では、毎年蕾は付くが、霜や雪や強風で花や蕾が萎れたり落ちたりして、年ごとに花付きが異なってしまうそうです。数年前には、大きな雹が大量に降って花は殆んど落ちてしまったとか。


歩いたコースと時間
折場登山口(6:50)→賽ノ河原(7:50)→小丸山(9:00-10)→前袈裟丸山(10:20-50)→後袈裟丸山(11:30-35) →前袈裟丸山 (12:15)→小丸山 (13:05-10)→賽ノ河原(14:10)→駒形登山口(14:55)
(アヤカシオの林を見ながら、写真を撮りながらのゆっくりペースで歩いています。)

折場登山口に6:15に着くと既に駐車場は車であふれており、路肩駐車の車も多い状態。
かろうじて登山口近くの路肩の空きスペースに縦列駐車。朝食と登山準備をして出発。

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折場登山口

新緑の中、ミツバツツジが所々に咲く道を登り、つつじ平に向かう展望の開けた斜面を登ります。賽ノ河原付近から満開のアカヤシオが多く見られるようになり、自記雨量計近辺から小丸山までは左側にアカヤシオの群生が多く見られるようになりました。
特に小丸山までの登山道の左側の低い笹が茂る林の中は、アカアヤシオのピンクが目立ちます。

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展望の開けた斜面の登り

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つつじ平付近のアカヤシオ

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賽ノ河原

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自記雨量計の周囲のアカヤシオ

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同上

ここで11年前の写真があったので比較してみると、やはり花が多いですね。

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自記雨量計の周囲のアカヤシオ(2005/5/15 撮影)

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同上(2005/5/15 撮影)

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自記雨量計手前のアカヤシオ(2005/5/15 撮影)

さて今回に戻り、小丸山、避難小屋から山頂手前のロープの付いた急坂を登って前袈裟丸山へ。
小丸山まではアカヤシオを楽しむ大勢の登山者で賑わっています。

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小丸山手前(南)、登山道西側のアカヤシオの林

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同上

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避難小屋

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山頂手前のロープの付いた急坂

急坂を、息を切らして登るとなだらかな山頂すぐ手前の肩となり、南西側の開けた場所では、単独の中年の女性が双眼鏡で風景を見ていたので、何か見えますかと聞くと富士山が見えますとのこと。
よく見ると富士山が薄らと雲の中に頭を出して見えていました。
この女性は、最近毎年来ているが、今年は小丸山あたりのアカヤシオが沢山咲いて綺麗だとおっしゃっていました。

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薄らと雲の中に富士山

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同上アップ

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一等三角点のある前袈裟丸山山頂

山頂からは、木々の間から北西側に残雪の至仏山、武尊山、谷川連峰。北西側に皇海山やら日光連山が綺麗に見えていました。
山頂で休憩・昼食を取ったあと後袈裟丸山に向かいました。山頂から30mくらい先に進むと平らな石が転がる好展望の場所があり、3名の方が展望を楽しみながら休憩を取られていました。
晴れた日には、山頂から僅かに北のこの場所から展望を楽しむと良いでしょう。
ここで周囲の山々の写真を撮影して、後袈裟丸山へ。

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好展望の場所から、至仏山(右)・武尊山(中央やや左)・谷川連峰(左端奥)

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同所より、男体山(右)・奥白根山(左奥)・皇海山(左端)

後袈裟丸山まで足を延ばす登山者は少なくなるので、登山道は藪状態。笹、シャクナゲ、コメツガの小木を分けながら進むことになります。途中難所の八反張を通り、笹原の急坂を登って後袈裟丸山山頂へ。

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八反張
(写真左下がかなり切れ落ちた崖になっていますが、鎖を掴みながら注意して通過しました。(写真で日影になっている箇所))

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笹原の急登

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後袈裟丸山山頂

ここから北の奥袈裟丸山への道はさらに藪状態になるとか。
山頂は木々に囲まれて展望がほとんどないので、小休憩して下山。

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木の間から見えた至仏山(左)と平ヶ岳(右)

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八反張南から振り返る
(後袈裟丸山(左)と奥袈裟丸山、中央やや右に皇海山、右奥に奥白根山)

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前袈裟丸山山頂僅か北の好展望箇所

下りも小丸山から下では、ゆっくり歩きながらアカヤシオを楽しむことができました。

11年ぶりで袈裟丸山のアカヤシオを楽しむことができ、前回は見えなかった遠望も楽しむことができました。
しかしながら、前回では全く気にならなかった、前・後袈裟丸山手前の急登部は、今回は息を切らしながら、休憩を取りながらの登りとなり、加齢や持病があることを実感することとなりました。
まあ、無理をせず、マイペースの山歩きをを楽しみたいですね。

次回には、前袈裟丸山からの展望とカシミール3Dの展望図を纏めてみます。


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