猫魔ヶ岳から雄国沼・・・レンゲツツジとニッコウキスゲの鮮やかなコラボ、ニッコウキスゲは3、4分咲き [山歩き]
2017年6月29日(水):晴れ
猫魔ヶ岳(ねこまがたけ;1402m):福島県磐梯町・北塩原村
雄国沼 (おぐにぬま;1090m):福島県北塩原村
猫魔ヶ岳(一等三角点標識付近)より飯豊連峰
所属する山の会の山行で猫魔ヶ岳から雄国沼を歩いてきました。
雄国沼湿原のニッコウキスゲはまだ3.4分咲きでしたが、レンゲツツジやワタスゲとのコラボも見られ、美しいブナ林や落葉樹林を歩き、展望も楽しめた山歩きでした。
湿原全体が黄色に染まる時期にまた訪れてみたいものです。
歩いたコースと時間
八方台登山口(8:30)→猫魔ヶ岳 (9:40-10:00)→猫石(10:25-30)→厩岳山分岐→金沢峠(11:55-12:30)→雄国沼湿原(12:40-13:00)→雄国沼休憩舎(13:20-30)→雄子沢登山口(14:40)
八方台登山口(猫魔ヶ岳登山口は写真の中央奥)
綺麗なブナ林の中の緩やかな道を登り、一度小さなピークを越え、猪苗代湖と磐梯山方向の展望が良い鞍部から猫魔ヶ岳山頂へ。
綺麗なブナ林の中の緩やかな登り
以下は途中でよく見かけた花4種。
ギンリョウソウ ユキザサ
マイヅルソウ ハクサンシャクナゲ
山名板のある岩稜の猫魔ヶ岳山頂では地元のTV局のクルーの方々が「福島の絶景」の取材をしており、我々の会のメンバーも数人インタビューを受けました。
猫魔ヶ岳から磐梯山
猫魔ヶ岳山頂と飯豊連峰(中央から左奥)
飯豊連峰のアップ(左から大日岳、御西岳、飯豊山)
桧原湖(右奥は西吾妻山)
岩稜の山頂のすぐ奥に一等三角点の標識があり、ここからは眼下に雄国沼、その向こうに飯豊連峰が綺麗に見えていました。
一等三角点の標識付近から飯豊連峰のアップ → 1枚目の写真
山頂から緑の林の中の緩やかな道をゆっくり下って猫石へ。
猫石
猫石からも北西方向の眼下に雄国沼、その向こうに綺麗な飯豊連峰。
猫石から 雄国沼と飯豊連峰(飯豊連峰には少し雲が懸ってきていました。)
同上 金沢峠と雄国沼湿原のアップ
(雄国沼湿原は黄色に染まっていないようです。湿原の斜め右下の対岸はレンゲツツジで朱色に染まって見えていました。)
同上 猪苗代湖
(猫魔ヶ岳山頂では綺麗に見えなかった南の猪苗代湖は少しはっきりと見えていました。)
猫石から右回りで金沢峠に下ります。下りの道沿いではズダヤクシュが多い中に、小さな花を付けたラン科の植物を発見。帰って調べてみるとコケイラン(小蕙蘭、別名「ササエビネ」)でした。
コケイラン
厩岳山の分岐(分岐標識なし。)を通り過ぎて、しばらく進むと林道となり、林道の右、左、両側にタニウツギが綺麗に咲いており、林道沿いにずっと続いています。タニウツギを見ながら林道を進んで、やがて林道は、展望が開けて舗装道路になり、金沢峠に到着。
タニウツギが両側にずっと続いて咲く林道
タニウツギのアップ
金沢峠手前(南)からは磐梯山、猫魔ヶ岳、猫石と雄国沼湿原の木道が綺麗に見えています。
金沢峠手前より磐梯山、猫魔ヶ岳、猫石と雄国沼湿原の木道
(磐梯山の右下が猫魔ヶ岳、その右下が猫石のピーク)
金沢峠で昼食のあと、湿原に下ります。
喜多方方向から金沢峠に登って来たバス(会津バスのシャトルバス)から降りたガイドさんらしき方が、『レンゲツツジが終わるとニッコウキスゲが満開になります。満開の時期はレンゲツツジは見られませんが、今日は両方見られますよ。』と説明されていました。なるほど・・・。
湿原木道入口付近
レンゲツツジとニッコウキスゲ
木道を進む
ニッコウキスゲが多く咲いている湿原の西の端(1枚前の写真の右手前奥あたり)
木道近くのニッコウキスゲのややアップ
ワタスゲとレンゲツツジ
我が会の女性軍
ニッコウキスゲが一番よく咲いている所を背景にお二人のハイカー
木道出口近くで咲き始めのヒオウギアヤメ発見。
ニッコウキスゲ ヒオウギアヤメ
一方通行で、前後に東京の中学生の団体さんも続いていて、ややあわただしく木道を周回。
雄国沼休憩舎で休憩の後、雄子沢沿いの、緑豊かなブナ林や落葉樹林の中を通る緩やかな「雄国沼せせらぎ探勝路」を下って雄子沢登山口に下山。
雄国沼休憩舎
下山後、ラビスパ裏磐梯で入浴してから帰路へ。
猫魔ヶ岳(ねこまがたけ;1402m):福島県磐梯町・北塩原村
雄国沼 (おぐにぬま;1090m):福島県北塩原村
猫魔ヶ岳(一等三角点標識付近)より飯豊連峰
所属する山の会の山行で猫魔ヶ岳から雄国沼を歩いてきました。
雄国沼湿原のニッコウキスゲはまだ3.4分咲きでしたが、レンゲツツジやワタスゲとのコラボも見られ、美しいブナ林や落葉樹林を歩き、展望も楽しめた山歩きでした。
湿原全体が黄色に染まる時期にまた訪れてみたいものです。
歩いたコースと時間
八方台登山口(8:30)→猫魔ヶ岳 (9:40-10:00)→猫石(10:25-30)→厩岳山分岐→金沢峠(11:55-12:30)→雄国沼湿原(12:40-13:00)→雄国沼休憩舎(13:20-30)→雄子沢登山口(14:40)
八方台登山口(猫魔ヶ岳登山口は写真の中央奥)
綺麗なブナ林の中の緩やかな道を登り、一度小さなピークを越え、猪苗代湖と磐梯山方向の展望が良い鞍部から猫魔ヶ岳山頂へ。
綺麗なブナ林の中の緩やかな登り
以下は途中でよく見かけた花4種。
ギンリョウソウ ユキザサ
マイヅルソウ ハクサンシャクナゲ
山名板のある岩稜の猫魔ヶ岳山頂では地元のTV局のクルーの方々が「福島の絶景」の取材をしており、我々の会のメンバーも数人インタビューを受けました。
猫魔ヶ岳から磐梯山
猫魔ヶ岳山頂と飯豊連峰(中央から左奥)
飯豊連峰のアップ(左から大日岳、御西岳、飯豊山)
桧原湖(右奥は西吾妻山)
岩稜の山頂のすぐ奥に一等三角点の標識があり、ここからは眼下に雄国沼、その向こうに飯豊連峰が綺麗に見えていました。
一等三角点の標識付近から飯豊連峰のアップ → 1枚目の写真
山頂から緑の林の中の緩やかな道をゆっくり下って猫石へ。
猫石
猫石からも北西方向の眼下に雄国沼、その向こうに綺麗な飯豊連峰。
猫石から 雄国沼と飯豊連峰(飯豊連峰には少し雲が懸ってきていました。)
同上 金沢峠と雄国沼湿原のアップ
(雄国沼湿原は黄色に染まっていないようです。湿原の斜め右下の対岸はレンゲツツジで朱色に染まって見えていました。)
同上 猪苗代湖
(猫魔ヶ岳山頂では綺麗に見えなかった南の猪苗代湖は少しはっきりと見えていました。)
猫石から右回りで金沢峠に下ります。下りの道沿いではズダヤクシュが多い中に、小さな花を付けたラン科の植物を発見。帰って調べてみるとコケイラン(小蕙蘭、別名「ササエビネ」)でした。
コケイラン
厩岳山の分岐(分岐標識なし。)を通り過ぎて、しばらく進むと林道となり、林道の右、左、両側にタニウツギが綺麗に咲いており、林道沿いにずっと続いています。タニウツギを見ながら林道を進んで、やがて林道は、展望が開けて舗装道路になり、金沢峠に到着。
タニウツギが両側にずっと続いて咲く林道
タニウツギのアップ
金沢峠手前(南)からは磐梯山、猫魔ヶ岳、猫石と雄国沼湿原の木道が綺麗に見えています。
金沢峠手前より磐梯山、猫魔ヶ岳、猫石と雄国沼湿原の木道
(磐梯山の右下が猫魔ヶ岳、その右下が猫石のピーク)
金沢峠で昼食のあと、湿原に下ります。
喜多方方向から金沢峠に登って来たバス(会津バスのシャトルバス)から降りたガイドさんらしき方が、『レンゲツツジが終わるとニッコウキスゲが満開になります。満開の時期はレンゲツツジは見られませんが、今日は両方見られますよ。』と説明されていました。なるほど・・・。
湿原木道入口付近
レンゲツツジとニッコウキスゲ
木道を進む
ニッコウキスゲが多く咲いている湿原の西の端(1枚前の写真の右手前奥あたり)
木道近くのニッコウキスゲのややアップ
ワタスゲとレンゲツツジ
我が会の女性軍
ニッコウキスゲが一番よく咲いている所を背景にお二人のハイカー
木道出口近くで咲き始めのヒオウギアヤメ発見。
ニッコウキスゲ ヒオウギアヤメ
一方通行で、前後に東京の中学生の団体さんも続いていて、ややあわただしく木道を周回。
雄国沼休憩舎で休憩の後、雄子沢沿いの、緑豊かなブナ林や落葉樹林の中を通る緩やかな「雄国沼せせらぎ探勝路」を下って雄子沢登山口に下山。
雄国沼休憩舎
下山後、ラビスパ裏磐梯で入浴してから帰路へ。
皇海山・・・庚申山から鋸11峰を越えて(後編:庚申山荘から皇海山、銀山平への下り) [山歩き]
2日目(2017年6月20日(火)):晴れ
庚申山(こうしんざん;1892m):栃木県日光市
鋸山 (のこぎりやま;1998m):栃木県日光市・群馬県沼田市
皇海山(すかいさん;2143.6m、【百名山】):栃木県日光市・群馬県沼田市
皇海山と鋸山(庚申山山頂先の展望地(見晴し)より)
歩いたコースと時間
庚申山荘(4:25)→お山巡り分岐 (5:05-10)→庚申山(5:45)→展望地(5:48-6:00)→薬師岳(7:13-20)→鋸山(8:33-40)→不動沢のコル(9:38-50)→皇海山(10:40-11:10)→不動沢のコル(11:45-50)→鋸山(12:40-45)→六林班峠(13:53-14:00)→天下の見晴分岐(17:05)→庚申山荘(17:15-35)→一の鳥居(18:40)→銀山平キャンプ場駐車場(19:50)
約15時間半に及ぶ山歩きとなり、写真も多く長い記事になりましたが、ご覧いただければ幸いです。
私は、写真を撮ったり、急登部では息が切れて休んだりすることが多いので、前日から常に4人のメンバーの最後尾を歩いています。
朝3:30に起床、朝食のあと4:25に庚申山荘発。
前日お山巡りで下った道を登って、初の門、一の門からお山巡り分岐へ、この分岐の上はすぐに大胎内でした。
その上の崖縁の道やはしごを登り、大岩の間の急登部を過ぎると、笹原の樹林帯となり、徐々に傾斜が緩やかになって庚申山に到着。庚申山山頂は樹林に囲まれて展望がないので3分くらい進んだところにある展望地(見晴し)で休憩。
大岩の間の急登部
庚申山 山頂(5:45)
展望地から皇海山と鋸山 → 一枚目の写真
展望地から下って、御岳山を通り、鞍部から駒掛山、溪雲山、薬師岳へと緩やかなアップダウンが続きます。途中にはシャクナゲが多く、花の時期はやや遅かったものの綺麗に咲いている花も多く見られました。満開の花をいっぱいに付けたやや大きなシロヤシオの木も数か所で見られてラッキー。
御岳山 駒掛山
溪雲山 薬師岳
シャクナゲ シロヤシオ
薬師岳を下った鞍部で振り返ると左斜面(進行方向からは右斜面)のやや離れた所にサクラソウユキワリソウと黄色い花が綺麗に咲いている所がありました。(ゆっくり見る時間がないので残念。あとで撮った写真を拡大して見ると黄色の花は丸い葉をしたキスミレキバナノコマノツメのようでした。)
サクラソウとキスミレユキワリソウとキバナノコマノツメ?
白山の標識が置かれたピークからすぐに向こう側に荒々しい急斜面の岩肌のピークが見えてきました。
白山
先に見える急斜面の岩肌のピーク
少し進むとすぐに、ネットでいろんな方がこのコースで最難関の鎖場だったと説明されている蔵王山の下りの長い鎖場が現われました。
ネットで、この鎖場を真っ直ぐ下りるとほぼ垂直の岩場を下りることになるので、向かって左の少し緩やかで凹凸のある岩を下り、低木のある中間部から向かって右(写真中央の陰になっている所)に下りると危険度が少ないとの情報を得ていたので、その通りに下りると比較的問題なく下りることができました。
このコースで最難関とされる鎖場
続いて岩の斜面の下部近くをトラバースし、長いアルミはしごを登って少し樹林帯の急登から長いロープの続く急な岩場を慎重に登って行きます。
岩の急斜面のトラバースとその先に長いアルミのはしご
長いロープの急な岩場を登ったあとは、狭い急峻な稜線の登りです。岩や木を掴みながら慎重に登ります。前を登るサブリーダーのSYさんが、『右手にハクサンイチゲが咲いているよ~』、『ハンショウヅルもあったよ~』と教えてくれました。こんな崖のような所によく咲いているものですね。
狭い急峻な稜線の登り
ハクサンイチゲ ハンショウヅル
狭い稜線を登って振り返ると登ってきたピークが下に見えていました。
登って来たピークを振り返る
(中央の尖ったピークが蔵王山。ピーク直下がこのコース最難関の鎖場あたり。)
剣ノ山からも垂直に近いハシゴや鎖場を下り、やがて鋸山に到着。危険な個所の通過が終わりホッとしながら休憩。
鋸山(8:33)
(登ってきたルートを地図で振り返るCLのSNさん。皇海山の右奥に薄っすらと見える奥白根山)
山頂では、朝靄のため男体山や武尊山は薄っすらとしか見えていませんでした。
鋸山の山頂前後では、足元にミツバオウレンとイワカガミがあちこちに咲いており、二つの花の綺麗なコラボも見られました。
ミツバオウレン イワカガミ
鋸山からはすぐに急な土と小石の崩壊地の下りとなり、薄オレンジ色の新しい長いロープが連続して取り付けられた斜面を下ります。足元には数cmから10cm位の径の石が転がっているので落石を起こさないように下の人との間隔を空けて注意して下ります。
4人の最後に下った私が少し足を滑らせて、10cmくらいの石を落してしまい、『ラーック! ラーック!』と叫びましたが、前の3人は落石に備えて石が落ちてくるルートにはいなかったので何事もなし。ホ~ッ。
長いロープの急な下りの始まり
同上 下部 (帰りに撮影)
鋸山を下った後小さなピークを2つ越えて、不動沢コースとの合流点である不動沢のコルに到着。
不動沢のコルから鋸山方向を見る
(鋸11峰が鋸の歯の様に見えます。)
不動沢のコルから皇海山へ、樹林帯の道を淡々と登って山頂へ。
山頂下の青銅の剣
皇海山山頂(10:40)
山頂から銀山平までコースタイムで約7時間の下りがあるので、樹林の間からの展望を見る余裕もなく、昼食後気合を入れて下りの開始です。
不動沢のコルを過ぎ鋸山へ登り返しです。
鋸山のすぐ手前の緩やかなピークからは、声をかけながらロープの急斜面を降りてくるグループが良く見えていました。
鋸山の急な斜面を下るグループ
この急斜面を注意しながら登り返して鋸山へ。
鋸山から皇海山の右に奥白根山
鋸山からは六林班峠方向に下ります。最初に低い笹原の中の急な道を滑らないように注意しながら下ってだんだんと笹の深くなる道となり、腰から頭くらいの笹藪の中の道を進みます。笹が深くて前を歩くメンバーと少し離れると進む方向が分からなくなることも多く、笹の道に倒木も多くて倒木を何回も乗り越えて進むことになります。
深い笹薮の中の道が分かりにくいので、木に打ち付けられたマークや木の枝や笹に付けられたピンクテープを確認しながらの前進です。
急な笹原の道を下って六林班峠方向を見る
(左に袈裟丸山とその右奥に赤城山)
笹藪の中の倒木
藪こぎ状態の登山道
2つの緩やかなピークを越えてやや平坦になった道の横に女山の三角点を見たあと六林班峠に到着。
六林班峠(13:53)
六林班峠からの下り始めから500mくらいの距離までは、悪名高い笹の激藪の下りです。
庚申山荘方向への下りの激藪
藪の道に入ってすぐに、私は前を歩くメンバーが見えなくなって、登山道を外れて激藪と格闘する事2回。激藪が終わった頃にはすっかりバテてしまって、その先からは足が大きく前に出なくなりゆっくりのペースになり、前のメンバーから遅れることが多くなりました。
六林班峠からの下りの道は、鋸11峰の山麓をほぼ水平ぎみにトラバースする道ですが、途中十数回沢を横断する道です。
この水平ぎみのトラバース道、実際に歩いてみるとやっかいな道でした。
十数回横切る沢の前後は、多くが沢沿いの急斜面に付けられた細い道となっており、右下は低い笹の急斜面で、もし足を滑らせて落ちると笹の滑り台で一気に10~30m以上下の沢へ滑落となるので気が抜けません。
また多くある沢の直前直後は登山道が崩壊した所が多く、ロープが付けられていないところもあり、注意して歩く必要があります。
急な斜面の細いトラバース道
沢の前後の崩壊地の例
この道では私が遅れて、他の3名が沢で待ってくれていることが多く、沢で休憩すること4回くらい。
沢を10回くらい横断した後、『天下の見晴分岐はまだか~』と何回も呟きながら歩き、六林班峠から3時間5分かかってやっと天下の見晴に到着。あとはゆっくりと庚申山荘へ。
(六林班峠から天下の見晴分岐までのコースタイムは、ガイドブックでは1:50となっていますが、ネットで見ると2:30から2:40くらいのコースタイムが妥当との情報が多いようです。)
天下の見晴分岐
庚申山荘
庚申山荘着は17時15分。暗くなるまでに林道に下りていけるぎりぎりの時間でした。
庚申山荘で長めの休憩をとったおかげで少し元気になり、山荘に置いていた荷物をザックに詰めて下り、一の鳥居着が18時40分。
林道歩きの途中でヘッドランプを点灯し、銀山平着は19時50分で真っ暗な中の到着でした。
難路のロングコースでしたが、へとへとになって長時間かかってやっと歩くことができました。山歩きを始めて18年、今回が最長時間の山歩きとなりました。
このコースを歩いた感想。
危険個所が多くロングコースとなるので誰でもが歩けるコースではありませんが、この時期コウシンソウや多くの花が見られ、展望も楽しめて、不動沢コースとは格段に違う山歩きの魅力と達成感が実感できるコースであるように思いました。
庚申山(こうしんざん;1892m):栃木県日光市
鋸山 (のこぎりやま;1998m):栃木県日光市・群馬県沼田市
皇海山(すかいさん;2143.6m、【百名山】):栃木県日光市・群馬県沼田市
皇海山と鋸山(庚申山山頂先の展望地(見晴し)より)
歩いたコースと時間
庚申山荘(4:25)→お山巡り分岐 (5:05-10)→庚申山(5:45)→展望地(5:48-6:00)→薬師岳(7:13-20)→鋸山(8:33-40)→不動沢のコル(9:38-50)→皇海山(10:40-11:10)→不動沢のコル(11:45-50)→鋸山(12:40-45)→六林班峠(13:53-14:00)→天下の見晴分岐(17:05)→庚申山荘(17:15-35)→一の鳥居(18:40)→銀山平キャンプ場駐車場(19:50)
約15時間半に及ぶ山歩きとなり、写真も多く長い記事になりましたが、ご覧いただければ幸いです。
私は、写真を撮ったり、急登部では息が切れて休んだりすることが多いので、前日から常に4人のメンバーの最後尾を歩いています。
朝3:30に起床、朝食のあと4:25に庚申山荘発。
前日お山巡りで下った道を登って、初の門、一の門からお山巡り分岐へ、この分岐の上はすぐに大胎内でした。
その上の崖縁の道やはしごを登り、大岩の間の急登部を過ぎると、笹原の樹林帯となり、徐々に傾斜が緩やかになって庚申山に到着。庚申山山頂は樹林に囲まれて展望がないので3分くらい進んだところにある展望地(見晴し)で休憩。
大岩の間の急登部
庚申山 山頂(5:45)
展望地から皇海山と鋸山 → 一枚目の写真
展望地から下って、御岳山を通り、鞍部から駒掛山、溪雲山、薬師岳へと緩やかなアップダウンが続きます。途中にはシャクナゲが多く、花の時期はやや遅かったものの綺麗に咲いている花も多く見られました。満開の花をいっぱいに付けたやや大きなシロヤシオの木も数か所で見られてラッキー。
御岳山 駒掛山
溪雲山 薬師岳
シャクナゲ シロヤシオ
薬師岳を下った鞍部で振り返ると左斜面(進行方向からは右斜面)のやや離れた所に
白山の標識が置かれたピークからすぐに向こう側に荒々しい急斜面の岩肌のピークが見えてきました。
白山
先に見える急斜面の岩肌のピーク
少し進むとすぐに、ネットでいろんな方がこのコースで最難関の鎖場だったと説明されている蔵王山の下りの長い鎖場が現われました。
ネットで、この鎖場を真っ直ぐ下りるとほぼ垂直の岩場を下りることになるので、向かって左の少し緩やかで凹凸のある岩を下り、低木のある中間部から向かって右(写真中央の陰になっている所)に下りると危険度が少ないとの情報を得ていたので、その通りに下りると比較的問題なく下りることができました。
このコースで最難関とされる鎖場
続いて岩の斜面の下部近くをトラバースし、長いアルミはしごを登って少し樹林帯の急登から長いロープの続く急な岩場を慎重に登って行きます。
岩の急斜面のトラバースとその先に長いアルミのはしご
長いロープの急な岩場を登ったあとは、狭い急峻な稜線の登りです。岩や木を掴みながら慎重に登ります。前を登るサブリーダーのSYさんが、『右手にハクサンイチゲが咲いているよ~』、『ハンショウヅルもあったよ~』と教えてくれました。こんな崖のような所によく咲いているものですね。
狭い急峻な稜線の登り
ハクサンイチゲ ハンショウヅル
狭い稜線を登って振り返ると登ってきたピークが下に見えていました。
登って来たピークを振り返る
(中央の尖ったピークが蔵王山。ピーク直下がこのコース最難関の鎖場あたり。)
剣ノ山からも垂直に近いハシゴや鎖場を下り、やがて鋸山に到着。危険な個所の通過が終わりホッとしながら休憩。
鋸山(8:33)
(登ってきたルートを地図で振り返るCLのSNさん。皇海山の右奥に薄っすらと見える奥白根山)
山頂では、朝靄のため男体山や武尊山は薄っすらとしか見えていませんでした。
鋸山の山頂前後では、足元にミツバオウレンとイワカガミがあちこちに咲いており、二つの花の綺麗なコラボも見られました。
ミツバオウレン イワカガミ
鋸山からはすぐに急な土と小石の崩壊地の下りとなり、薄オレンジ色の新しい長いロープが連続して取り付けられた斜面を下ります。足元には数cmから10cm位の径の石が転がっているので落石を起こさないように下の人との間隔を空けて注意して下ります。
4人の最後に下った私が少し足を滑らせて、10cmくらいの石を落してしまい、『ラーック! ラーック!』と叫びましたが、前の3人は落石に備えて石が落ちてくるルートにはいなかったので何事もなし。ホ~ッ。
長いロープの急な下りの始まり
同上 下部 (帰りに撮影)
鋸山を下った後小さなピークを2つ越えて、不動沢コースとの合流点である不動沢のコルに到着。
不動沢のコルから鋸山方向を見る
(鋸11峰が鋸の歯の様に見えます。)
不動沢のコルから皇海山へ、樹林帯の道を淡々と登って山頂へ。
山頂下の青銅の剣
皇海山山頂(10:40)
山頂から銀山平までコースタイムで約7時間の下りがあるので、樹林の間からの展望を見る余裕もなく、昼食後気合を入れて下りの開始です。
不動沢のコルを過ぎ鋸山へ登り返しです。
鋸山のすぐ手前の緩やかなピークからは、声をかけながらロープの急斜面を降りてくるグループが良く見えていました。
鋸山の急な斜面を下るグループ
この急斜面を注意しながら登り返して鋸山へ。
鋸山から皇海山の右に奥白根山
鋸山からは六林班峠方向に下ります。最初に低い笹原の中の急な道を滑らないように注意しながら下ってだんだんと笹の深くなる道となり、腰から頭くらいの笹藪の中の道を進みます。笹が深くて前を歩くメンバーと少し離れると進む方向が分からなくなることも多く、笹の道に倒木も多くて倒木を何回も乗り越えて進むことになります。
深い笹薮の中の道が分かりにくいので、木に打ち付けられたマークや木の枝や笹に付けられたピンクテープを確認しながらの前進です。
急な笹原の道を下って六林班峠方向を見る
(左に袈裟丸山とその右奥に赤城山)
笹藪の中の倒木
藪こぎ状態の登山道
2つの緩やかなピークを越えてやや平坦になった道の横に女山の三角点を見たあと六林班峠に到着。
六林班峠(13:53)
六林班峠からの下り始めから500mくらいの距離までは、悪名高い笹の激藪の下りです。
庚申山荘方向への下りの激藪
藪の道に入ってすぐに、私は前を歩くメンバーが見えなくなって、登山道を外れて激藪と格闘する事2回。激藪が終わった頃にはすっかりバテてしまって、その先からは足が大きく前に出なくなりゆっくりのペースになり、前のメンバーから遅れることが多くなりました。
六林班峠からの下りの道は、鋸11峰の山麓をほぼ水平ぎみにトラバースする道ですが、途中十数回沢を横断する道です。
この水平ぎみのトラバース道、実際に歩いてみるとやっかいな道でした。
十数回横切る沢の前後は、多くが沢沿いの急斜面に付けられた細い道となっており、右下は低い笹の急斜面で、もし足を滑らせて落ちると笹の滑り台で一気に10~30m以上下の沢へ滑落となるので気が抜けません。
また多くある沢の直前直後は登山道が崩壊した所が多く、ロープが付けられていないところもあり、注意して歩く必要があります。
急な斜面の細いトラバース道
沢の前後の崩壊地の例
この道では私が遅れて、他の3名が沢で待ってくれていることが多く、沢で休憩すること4回くらい。
沢を10回くらい横断した後、『天下の見晴分岐はまだか~』と何回も呟きながら歩き、六林班峠から3時間5分かかってやっと天下の見晴に到着。あとはゆっくりと庚申山荘へ。
(六林班峠から天下の見晴分岐までのコースタイムは、ガイドブックでは1:50となっていますが、ネットで見ると2:30から2:40くらいのコースタイムが妥当との情報が多いようです。)
天下の見晴分岐
庚申山荘
庚申山荘着は17時15分。暗くなるまでに林道に下りていけるぎりぎりの時間でした。
庚申山荘で長めの休憩をとったおかげで少し元気になり、山荘に置いていた荷物をザックに詰めて下り、一の鳥居着が18時40分。
林道歩きの途中でヘッドランプを点灯し、銀山平着は19時50分で真っ暗な中の到着でした。
難路のロングコースでしたが、へとへとになって長時間かかってやっと歩くことができました。山歩きを始めて18年、今回が最長時間の山歩きとなりました。
このコースを歩いた感想。
危険個所が多くロングコースとなるので誰でもが歩けるコースではありませんが、この時期コウシンソウや多くの花が見られ、展望も楽しめて、不動沢コースとは格段に違う山歩きの魅力と達成感が実感できるコースであるように思いました。
皇海山・・・庚申山から鋸11峰を越えて(前編:お山巡りとコウシンソウ、庚申山荘泊) [山歩き]
2017年6月19日(月)~6月20日(火)
皇海山(すかいさん;2143.6m、【百名山】):栃木県日光市・群馬県沼田市
所属する山の会の有志4名(平均年齢68.25歳!)で庚申山荘から皇海山に登ってきました。コウシンソウの咲く時期に登りたいとタイミングを狙っており、梅雨入り後ですが、天気予報を見ながら二日間天気のよさそうな、この両日に行くことに決めたものです。
メンバーはSNさん・SYさん・Kさんと私の4名です。SNさんとSYさんはお二人とも勤めていた会社の先輩で、「つくば100キロウォーク」を完歩する100キロウォーカー。Kさんは毎週栃木市の太平山でトレーニングをしている健脚です。
1日目は、銀山平から庚申山荘まで行き、お山巡りコースを歩いて、見頃のコウシンソウを見て山荘に戻り、山荘泊の予定。
2日目は、早朝に庚申山荘を出発し、庚申山から鋸11峰を越えて皇海山に登り、帰りは六林班峠から庚申山荘に戻り、銀山平に下る予定です。
2日目はコースタイム11時間45分で、高齢者には超ロングコース。アクシデントで庚申山荘への戻りが18時頃になった場合はもう1泊庚申山荘に泊まる予定で出かけました。
1日目(2017年6月19日(月)):晴れ
コウシンソウとコウシンコザクラ
歩いたコースと時間
銀山平キャンプ場駐車場(10:30)→一の鳥居(11:40)→庚申山荘(13:12-13:55)→お山巡り→庚申山荘(16:40)
銀山平の「かじか荘」は9月30日まで大改修工事で休業中。従来の登山者駐車場は使えず、少し下のキャンプ場駐車場からスタート。
素泊まりの山荘泊なので、荷物は多くなりますが、山荘までは林道歩きが長く、一の鳥居からの山道も歩きやすい道で山荘までは比較的楽に登れます。
抗夫滝や天狗の投石を通り一の鳥居に到着。鏡岩までの緩やかな道を歩いて、少し急な道となり、岩が多くなった登山道を、夫婦蛙岩、仁王門、旧猿田彦神社跡から庚申山荘へ。
天狗の投石
一の鳥居
鏡岩 (鏡岩伝説の説明板とベンチあり。)
夫婦蛙岩 仁王門
鏡岩付近から上では、登山道の岩の横にクワガタソウが咲いているのをよく見かけました。
旧猿田彦神社跡直下のヤマツツジ
庚申山荘
庚申山荘で昼食のあとカメラとペットボトル1本の水だけを持って、「お山巡り」へ。
お山巡りコースの下の分岐のある旧猿田彦神社は山荘から僅かに下った所なので、山荘から反時計回りで回りました。
お山巡りの分岐にある注意書き
丈の低い笹原の急斜面をジグザグに登り尾根を進んで、2連の梯子を登ると、岩場が近くなります。ここまでに登山道横の所々にシロヤシオが咲き残っていて、まだ綺麗な花も見ることができました。
岩場になるとコウシンコザクラが咲いている所が多く、少し進むと登山道の上の大きな垂直の岩壁が少し濡れた岩肌にコウシンコザクラがいっぱい咲いていました。その上をよく見ると少し離れたところにコウシンソウの群生があり、足場が悪い所を少し登って撮影しました。コンデジでは望遠も接写もピントが合いづらいので結構苦労して撮影。
(今回はロングコース歩きと危険なルートが多いので、荷物を軽くするためにデジイチは持参せず。)
張り出した岩壁の下のルート
コウシンコザクラ
コウシンコザクラのややアップ
コウシンソウとコウシンコザクラ → 一枚目の写真
コンシンソウのややアップ
ここでの撮影のあと、急斜面の下の吊り橋、急な岩場に取り付けられた鎖やハシゴを下って馬の背へ。馬の背のすぐ先のテラス状の岩の上で休憩。この岩の下がすぐに鬼の耳こすりで狭い岩の間のハシゴを下ります。
この下の次の急なハシゴ部ではすぐ横にハンショウヅルが咲いていました。その先には黄緑のハンショウヅル(トリガタハンショウヅル?)も見られ、周囲にはヒメウツギが多く見られました。
ツリガネ岩(右上の亀岩はこの撮影地点からは良く見えず。真上を向いて撮影するのは足場が悪くやや危険。)
馬の背
鬼の耳こすり
クワガタソウ ハンショウヅル
トリガタハンショウヅル? ヒメウツギ
さらに天の浮橋、長い鉄ハシゴの下り、めがね岩、崖縁のトラバース、崩れた祠のある岩屋、屈んで潜る岩穴を通って庚申岩戸へ。
途中登山道の上の岩壁にコウシンソウの咲く場所あり。足元の不安定な斜面を登って撮影。
めがね岩
崖縁のトラバース
コウシンソウのアップ
屈んで潜る岩穴
庚申岩戸(左の写真に写っていない所から上に登って中央の洞穴部の入口に祠)
庚申岩戸付近にもコウシンコザクラとコウシンソウが少し咲いていました。
庚申岩戸付近のコウシンコザクラ
庚申岩戸から7,8分で庚申山と庚申山荘の分岐に到着。
分岐(大胎内はこの分岐の庚申山方向(左)のすぐ上にありました。)
ここから庚申山荘まで再び急な斜面のハシゴ、崖縁の鎖場等を下って庚申山荘に戻りお山巡りの終了。
庚申山荘のすぐ上の平坦地にクリンソウの群生地があり、ちょうど満開で一面に綺麗に咲くクリンソウを見ることができました。
ハシゴ、鎖の下りの道
クリンソウの群生
岩の急斜面のハシゴ・鎖・ロープの道、崖縁のトラバース道が続き、息の抜けないお山巡りでしたが、コウシンソウ、コウシンコザクラの他にもたくさんの花を見ることができ、ゆっくり歩いて花とお山巡りを楽しむことができました。
当日現地の案内絵図は経時変化で良く見えなくなっていたので、以前の案内図絵の写真をネットから拝借致しました。
お山巡り案内絵図
『ひらさんのHighトレッキング』、庚申山(2010.6.6)
http://hirasan.canada2194.com/koushinzan.html
「お山巡り」については、以下のサイト『足尾の風景』に分かりやすい解説があります。
http://www.shorebook.jp/ashi/yamakoshin2.html
この日の庚申山荘は、我々4名の他3名の方のみの宿泊で、ゆったりと宿泊することができました。(庚申山荘は素泊まりのみで1泊2,050円。布団あり。)
後編は、二日目の、
庚申山荘→鋸11峰→皇海山→六林班峠→庚申山荘→銀山平を歩いた記事です。
皇海山(すかいさん;2143.6m、【百名山】):栃木県日光市・群馬県沼田市
所属する山の会の有志4名(平均年齢68.25歳!)で庚申山荘から皇海山に登ってきました。コウシンソウの咲く時期に登りたいとタイミングを狙っており、梅雨入り後ですが、天気予報を見ながら二日間天気のよさそうな、この両日に行くことに決めたものです。
メンバーはSNさん・SYさん・Kさんと私の4名です。SNさんとSYさんはお二人とも勤めていた会社の先輩で、「つくば100キロウォーク」を完歩する100キロウォーカー。Kさんは毎週栃木市の太平山でトレーニングをしている健脚です。
1日目は、銀山平から庚申山荘まで行き、お山巡りコースを歩いて、見頃のコウシンソウを見て山荘に戻り、山荘泊の予定。
2日目は、早朝に庚申山荘を出発し、庚申山から鋸11峰を越えて皇海山に登り、帰りは六林班峠から庚申山荘に戻り、銀山平に下る予定です。
2日目はコースタイム11時間45分で、高齢者には超ロングコース。アクシデントで庚申山荘への戻りが18時頃になった場合はもう1泊庚申山荘に泊まる予定で出かけました。
1日目(2017年6月19日(月)):晴れ
コウシンソウとコウシンコザクラ
歩いたコースと時間
銀山平キャンプ場駐車場(10:30)→一の鳥居(11:40)→庚申山荘(13:12-13:55)→お山巡り→庚申山荘(16:40)
銀山平の「かじか荘」は9月30日まで大改修工事で休業中。従来の登山者駐車場は使えず、少し下のキャンプ場駐車場からスタート。
素泊まりの山荘泊なので、荷物は多くなりますが、山荘までは林道歩きが長く、一の鳥居からの山道も歩きやすい道で山荘までは比較的楽に登れます。
抗夫滝や天狗の投石を通り一の鳥居に到着。鏡岩までの緩やかな道を歩いて、少し急な道となり、岩が多くなった登山道を、夫婦蛙岩、仁王門、旧猿田彦神社跡から庚申山荘へ。
天狗の投石
一の鳥居
鏡岩 (鏡岩伝説の説明板とベンチあり。)
夫婦蛙岩 仁王門
鏡岩付近から上では、登山道の岩の横にクワガタソウが咲いているのをよく見かけました。
旧猿田彦神社跡直下のヤマツツジ
庚申山荘
庚申山荘で昼食のあとカメラとペットボトル1本の水だけを持って、「お山巡り」へ。
お山巡りコースの下の分岐のある旧猿田彦神社は山荘から僅かに下った所なので、山荘から反時計回りで回りました。
お山巡りの分岐にある注意書き
丈の低い笹原の急斜面をジグザグに登り尾根を進んで、2連の梯子を登ると、岩場が近くなります。ここまでに登山道横の所々にシロヤシオが咲き残っていて、まだ綺麗な花も見ることができました。
岩場になるとコウシンコザクラが咲いている所が多く、少し進むと登山道の上の大きな垂直の岩壁が少し濡れた岩肌にコウシンコザクラがいっぱい咲いていました。その上をよく見ると少し離れたところにコウシンソウの群生があり、足場が悪い所を少し登って撮影しました。コンデジでは望遠も接写もピントが合いづらいので結構苦労して撮影。
(今回はロングコース歩きと危険なルートが多いので、荷物を軽くするためにデジイチは持参せず。)
張り出した岩壁の下のルート
コウシンコザクラ
コウシンコザクラのややアップ
コウシンソウとコウシンコザクラ → 一枚目の写真
コンシンソウのややアップ
ここでの撮影のあと、急斜面の下の吊り橋、急な岩場に取り付けられた鎖やハシゴを下って馬の背へ。馬の背のすぐ先のテラス状の岩の上で休憩。この岩の下がすぐに鬼の耳こすりで狭い岩の間のハシゴを下ります。
この下の次の急なハシゴ部ではすぐ横にハンショウヅルが咲いていました。その先には黄緑のハンショウヅル(トリガタハンショウヅル?)も見られ、周囲にはヒメウツギが多く見られました。
ツリガネ岩(右上の亀岩はこの撮影地点からは良く見えず。真上を向いて撮影するのは足場が悪くやや危険。)
馬の背
鬼の耳こすり
クワガタソウ ハンショウヅル
トリガタハンショウヅル? ヒメウツギ
さらに天の浮橋、長い鉄ハシゴの下り、めがね岩、崖縁のトラバース、崩れた祠のある岩屋、屈んで潜る岩穴を通って庚申岩戸へ。
途中登山道の上の岩壁にコウシンソウの咲く場所あり。足元の不安定な斜面を登って撮影。
めがね岩
崖縁のトラバース
コウシンソウのアップ
屈んで潜る岩穴
庚申岩戸(左の写真に写っていない所から上に登って中央の洞穴部の入口に祠)
庚申岩戸付近にもコウシンコザクラとコウシンソウが少し咲いていました。
庚申岩戸付近のコウシンコザクラ
庚申岩戸から7,8分で庚申山と庚申山荘の分岐に到着。
分岐(大胎内はこの分岐の庚申山方向(左)のすぐ上にありました。)
ここから庚申山荘まで再び急な斜面のハシゴ、崖縁の鎖場等を下って庚申山荘に戻りお山巡りの終了。
庚申山荘のすぐ上の平坦地にクリンソウの群生地があり、ちょうど満開で一面に綺麗に咲くクリンソウを見ることができました。
ハシゴ、鎖の下りの道
クリンソウの群生
岩の急斜面のハシゴ・鎖・ロープの道、崖縁のトラバース道が続き、息の抜けないお山巡りでしたが、コウシンソウ、コウシンコザクラの他にもたくさんの花を見ることができ、ゆっくり歩いて花とお山巡りを楽しむことができました。
当日現地の案内絵図は経時変化で良く見えなくなっていたので、以前の案内図絵の写真をネットから拝借致しました。
お山巡り案内絵図
『ひらさんのHighトレッキング』、庚申山(2010.6.6)
http://hirasan.canada2194.com/koushinzan.html
「お山巡り」については、以下のサイト『足尾の風景』に分かりやすい解説があります。
http://www.shorebook.jp/ashi/yamakoshin2.html
この日の庚申山荘は、我々4名の他3名の方のみの宿泊で、ゆったりと宿泊することができました。(庚申山荘は素泊まりのみで1泊2,050円。布団あり。)
後編は、二日目の、
庚申山荘→鋸11峰→皇海山→六林班峠→庚申山荘→銀山平を歩いた記事です。
黒川鶏冠山・・・緑豊かな森歩き [山歩き]
2017年6月14日(水) 晴れ
黒川鶏冠山(くろかわけいかんざん):山梨県甲州市
標高(黒川山;1710m、見晴台;1716m、鶏冠山;約1705m)
見晴台から北東方向の展望
(中央に山頂付近に雲の懸る北奥千丈岳、やや右に甲武信ケ岳の山域とその右に破風山、左端近くに金峰山。)
『奥秩父山塊、大菩薩連嶺に位置している。山梨百名山の一つである。また多摩川の源流(水源)に位置しているため山林は東京都水道局の水源涵養林(東京都水源林)となっている。
なお、同県の山梨市に漢字では同名の鶏冠山(読みは「とさかやま」、標高2,177m)が存在するので注意。』(Wikipediaより)
歩いたコースと時間
落合(8:36)→横手山峠と鶏冠山への分岐(9:39)→鶏冠山分岐(10:25)→鶏冠山(10:45-55)→黒川山(11:15)→見晴台(11:20-12:00)→横手山峠(12:27)→六本木峠(13:10)→梅ノ木尾根分岐(13:32)→柳沢峠(14:03)
所属する山の会の山行で、黒川鶏冠山を歩いてきました。
8年前の2009年11月15日に毎日新聞旅行のツアーで登ったことがあり、今回が2回目です。前回は今回と逆コースで柳沢峠から登って落合に下るコースでした。
今回は、晴れでしたが、富士山は雲に隠れて見えず。鶏冠山の山頂付近の岩混じりの急なアップダウンの他は緩やかな歩きやすい道が続き、新緑から緑がやや深まった森林歩きを楽しむことができました。
国道411号線道路脇の登山口から登山開始です。
鶏冠山落合登山口
緑がやや深まった落葉樹林の中の緩やかな道を登り、横手山峠と鶏冠山への分岐から東に歩き、鶏冠山へ。
緑が深まった落葉樹林の中の道
苔むす岩の中の道
鶏冠神社(鶏冠山)分岐
鶏冠山手前は短い距離ですが、岩混じりの樹林帯の急なアップダウンがあり、慎重に歩いて、鶏冠神社の祠のある岩稜の山頂へ。
この急なアップダウンの場所ではシャクナゲやイワカガミも咲いていました。
鶏冠山手前の岩混じりの急なアップダウンの道
鶏冠山 山頂
祠の上の岩場からの展望は良いのですが、富士山方向は雲で見えず。すぐ南の大菩薩嶺も雲が少し流れていました。
鶏冠山から大菩薩嶺
黒川山三角点のある緩やかな丘のようなピークは樹林に囲まれて展望がないので、西に5分程歩いて見晴台へ。見晴台は狭い岩場になっており、見晴台とその下のグループに分かれて昼食。
見晴台から北東方向の展望 → 一枚目の写真
雲の懸る北奥千丈岳付近(右)と金峰山(左)
金峰山の五丈石のアップ
富士山方向には雲が懸っており、昼食の間に山頂の一部が雲の間から短時間見えただけでした。
富士山方向の展望
(左に大菩薩嶺、右の緩やかなピークの上あたりが富士山)
雲の間から僅かに山頂付近の一部が見えた富士山
前回の見晴台からの富士山(2009年11月15日撮影)
黒川山から柳沢峠に下山です。カラマツ、ヒノキの植林帯の緩やかな道を下り横手山峠から六本木峠、梅ノ木尾根分岐へ。
途中の苔むす大岩の中の道を通り、花は少ないのですがワチガイソイウも見られました。
カラマツの植林帯の緩やかな歩きやすい道
横手山峠
苔むす大岩の中の道
このあたりから下はホトトギスの鳴き声も聞こえ、ハルゼミの大合唱の中を歩きます。
梅ノ木尾根分岐から柳沢峠までの道は「水源地ふれあいの道」としてよく整備されており、歩きやすい広い遊歩道が続いています。この間は雑木林で所々に木の名札が付けられていて、それを見るとハウチワカエデ、オオイタヤメイゲツ、イタヤカエデのカエデ類やツル性のイワガラミも多く、秋には(10月末頃)には素晴らしい紅葉の森になりそうですね。
梅ノ木尾根分岐の「ブナの道案内図」
(案内図の一番上側の道を歩いて柳沢峠へ)
梅ノ木尾根分岐近くに咲いていた綺麗なヤマツツジ
シャクナゲ ワチガイソウ
ハウチワカエデ オオイタヤメイゲツ
イタヤカエデ イワガラミ
黒川鶏冠山(くろかわけいかんざん):山梨県甲州市
標高(黒川山;1710m、見晴台;1716m、鶏冠山;約1705m)
見晴台から北東方向の展望
(中央に山頂付近に雲の懸る北奥千丈岳、やや右に甲武信ケ岳の山域とその右に破風山、左端近くに金峰山。)
『奥秩父山塊、大菩薩連嶺に位置している。山梨百名山の一つである。また多摩川の源流(水源)に位置しているため山林は東京都水道局の水源涵養林(東京都水源林)となっている。
なお、同県の山梨市に漢字では同名の鶏冠山(読みは「とさかやま」、標高2,177m)が存在するので注意。』(Wikipediaより)
歩いたコースと時間
落合(8:36)→横手山峠と鶏冠山への分岐(9:39)→鶏冠山分岐(10:25)→鶏冠山(10:45-55)→黒川山(11:15)→見晴台(11:20-12:00)→横手山峠(12:27)→六本木峠(13:10)→梅ノ木尾根分岐(13:32)→柳沢峠(14:03)
所属する山の会の山行で、黒川鶏冠山を歩いてきました。
8年前の2009年11月15日に毎日新聞旅行のツアーで登ったことがあり、今回が2回目です。前回は今回と逆コースで柳沢峠から登って落合に下るコースでした。
今回は、晴れでしたが、富士山は雲に隠れて見えず。鶏冠山の山頂付近の岩混じりの急なアップダウンの他は緩やかな歩きやすい道が続き、新緑から緑がやや深まった森林歩きを楽しむことができました。
国道411号線道路脇の登山口から登山開始です。
鶏冠山落合登山口
緑がやや深まった落葉樹林の中の緩やかな道を登り、横手山峠と鶏冠山への分岐から東に歩き、鶏冠山へ。
緑が深まった落葉樹林の中の道
苔むす岩の中の道
鶏冠神社(鶏冠山)分岐
鶏冠山手前は短い距離ですが、岩混じりの樹林帯の急なアップダウンがあり、慎重に歩いて、鶏冠神社の祠のある岩稜の山頂へ。
この急なアップダウンの場所ではシャクナゲやイワカガミも咲いていました。
鶏冠山手前の岩混じりの急なアップダウンの道
鶏冠山 山頂
祠の上の岩場からの展望は良いのですが、富士山方向は雲で見えず。すぐ南の大菩薩嶺も雲が少し流れていました。
鶏冠山から大菩薩嶺
黒川山三角点のある緩やかな丘のようなピークは樹林に囲まれて展望がないので、西に5分程歩いて見晴台へ。見晴台は狭い岩場になっており、見晴台とその下のグループに分かれて昼食。
見晴台から北東方向の展望 → 一枚目の写真
雲の懸る北奥千丈岳付近(右)と金峰山(左)
金峰山の五丈石のアップ
富士山方向には雲が懸っており、昼食の間に山頂の一部が雲の間から短時間見えただけでした。
富士山方向の展望
(左に大菩薩嶺、右の緩やかなピークの上あたりが富士山)
雲の間から僅かに山頂付近の一部が見えた富士山
前回の見晴台からの富士山(2009年11月15日撮影)
黒川山から柳沢峠に下山です。カラマツ、ヒノキの植林帯の緩やかな道を下り横手山峠から六本木峠、梅ノ木尾根分岐へ。
途中の苔むす大岩の中の道を通り、花は少ないのですがワチガイソイウも見られました。
カラマツの植林帯の緩やかな歩きやすい道
横手山峠
苔むす大岩の中の道
このあたりから下はホトトギスの鳴き声も聞こえ、ハルゼミの大合唱の中を歩きます。
梅ノ木尾根分岐から柳沢峠までの道は「水源地ふれあいの道」としてよく整備されており、歩きやすい広い遊歩道が続いています。この間は雑木林で所々に木の名札が付けられていて、それを見るとハウチワカエデ、オオイタヤメイゲツ、イタヤカエデのカエデ類やツル性のイワガラミも多く、秋には(10月末頃)には素晴らしい紅葉の森になりそうですね。
梅ノ木尾根分岐の「ブナの道案内図」
(案内図の一番上側の道を歩いて柳沢峠へ)
梅ノ木尾根分岐近くに咲いていた綺麗なヤマツツジ
シャクナゲ ワチガイソウ
ハウチワカエデ オオイタヤメイゲツ
イタヤカエデ イワガラミ
奥白根山(日光白根山)・・・近場の高山トレーニング [山歩き]
2017年6月3日(土):晴れ時々曇り
奥白根山(2578m):栃木県日光市・群馬県利根郡片品村
ゴールデンウイークに時々登っている奥白根山。今年はその時期に腰痛で登れなかったので、近場の高山トレーニングとして登ってきました。
菅沼からの登山道は、樹林帯は残雪の道が続き、下りは軽アイゼンを付けた方が安全でしょうね。山頂付近は6月初めとはいえ、岩や木々に霧氷が付いているほど寒く、寒さ対策も必要ですね。
山頂からは会津や越後の山々は見えませんでしたが、日光や群馬方向の眺望は良く、富士山もなんとなく分かる程度に眺められました。
個人的には、体調や持病もあり、登りが苦しくて立ち止まって休むこと度々。今年の夏に計画している北アルプスや南アルプス登山のためには、体調管理と様子見登山が必要なことをしみじみと感じた登山でした。
山頂から日光の山々と中禅寺湖
歩いたコースと時間
菅沼登山口(8:20)→弥陀ヶ池(10:10-15)→奥白根山(11:30-12:10)→避難小屋(12:50-55)→五色沼→弥陀ヶ池(13:40-45)→菅沼登山口(15:00)
8時前に菅沼登山口駐車場着。1,000円の駐車料金を支払って、登山届を提出します。下の駐車場はまだ空きもありましたが、今回は上の駐車場が空いていれば止めてみようと上の駐車場に行きました。上の駐車場は4割くらいの駐車率。
8:20から登山開始。
上の駐車場(左奥)と登山口の案内板
谷筋から右に折れて少し急になった登山道を登ります。所々に僅かに雪が登る道を登って、左側の樹林の下が崖になったやや平坦地(冬道の落石の多い崖下の道の上あたり。標高1960m付近。)から雪の道が続き(途中、大きな岩の急斜面の登り箇所は、雪は一部なし)、弥陀ヶ池下までずっと雪道が続きます。
登りで雪も柔らかいので、軽アイゼンは付けないで登りました。
ずっと続く雪道
弥陀が池まで0.9kmの標識から先の、傾斜面のトラバース道では左の斜面に滑り落ちないようにやや慎重に歩く箇所も数か所あります。
トラバース道
トラバース道から右に回り込んで弥陀ヶ池に到着。弥陀ヶ池の近辺は、雪はほとんどなし。
弥陀ヶ池と山頂方向
弥陀ヶ池から座禅山の鞍部までと鞍部からの登り始めは残雪がありますが、一段登った標高2280m付近から上の登山道には雪は全くありません。
ガレ場の急斜面の登りは休みながら登っていきます。
ガレ場の急な登り
先をよく見ると左の岩に白いものが見えており、近づいてみると岩肌に生えた小さな木に霧氷が付いて真っ白に見えていたものでした。
登山道の周囲には、霧氷が割れて落ちた氷片があちこちに散乱していました。
北風がやや強く吹いて寒くなり、厚手のウンドブレーカーを着てルンゼに突入。
途中、振り返って来た方向を見ると、四郎岳と燕巣山の向こうに見える会津や越後の山は雲に覆われて見えませんが、丸沼や菅沼、弥陀ヶ池が綺麗に見えています。
四郎岳(左)・燕巣山(右)と丸沼・菅沼・弥陀ヶ池
ルンゼ岩壁の小さな木の霧氷
ルンゼ途中から右に曲がり大岩を登って先に進み、山頂方向の標識の下あたりでは、周囲の岩に霧氷がついてエビの尻尾になっていました。風が強くさらに寒くなりました。
岩に付いたエビの尻尾
同上 アップ
山頂方向標識から上では、風がやや弱くなって、寒さも和らいでいました。
山頂方向標識と山頂(中央)
山頂付近は多くの人で大賑わい。山頂標識の周囲も入れ替わり立ち代わりの登山者。ここではゆっくりできないので、すぐ東のピークで小休憩と写真撮影。
群馬県側の山頂標識と南西方向の山々
栃木県側の山頂標識と男体山・中禅寺湖 → 一枚目の写真
(山頂標識のすぐ右上が小休憩したピーク)
同ピークより皇海山(左:さらに左奥は袈裟丸山)、赤城山(中央)、錫ヶ岳(手前右)
同上 男体山と中禅寺湖
同上 太郎山(左)から男体山(右)
このピークで写真を撮っていると、隣にいた小学生連れの男性が、少し前まで富士山が良く見えたと言っていたので、眼を凝らして富士山方向を見ると雲の中に雪を被る山の輪郭がぼんやりと見えているようなので、写真を撮って写真で確認することにしました。
家に帰って写真をよく見るとやはり富士山でした。
かなりぼんやりと見えた富士山(コントラストを強く加工しました。)
(一番手前の黒く写っている山は皇海山の稜線の右肩。富士山に重なるすぐ右下のピークは雲取山。さらに右の三角ピークは大洞山。)
ここも人が多いので、昼食は避難小屋方向に下った風の弱い所で中禅寺湖や日光の山々を見ながら昼食。
昼食中にふと横を見ると鹿が餌を食べたそうに3.4mのところまで近づいてきていて、さらに近づこうとしています。少しあわてて、ストックを振って追い払おうとしましたがなかなか近くを離れず。
鹿を無視して食事をしていると、やがて離れて行きました。
登山者から食べ物を貰うことに慣れていて、食事中の人間に近づいているのでしょうか。
昼食中に近づいてきた鹿
昼食後避難小屋方向に下ります。途中急斜面のトラバース道に残雪があり。ここがこの日最も注意して歩いた箇所でした。
急斜面のトラバース道の残雪
避難小屋手前
避難小屋から樹林帯に入ると、五色沼まではずっと残雪の道。
避難小屋からの下り
五色沼に出る
五色沼から弥陀ヶ池への登りの道も樹林帯は残雪が多く雪の斜面を登ります。
この登りは標高差7,80mですがいつも一番苦しい所です。
弥陀ヶ池に着くと山頂付近はもうガスの中。
弥陀ヶ池
弥陀ヶ池からの下りはやや急な所もある雪道が続きますが、軽アイゼンを付けないで下りました。すり減ったビブラム底の夏靴では、途中スリップすることが多く、転倒も1回。転倒して手足の捻挫ということもあるので、この下りは安全のため軽アイゼンを付けた方が良かったと反省。
雪道の続く下り
今回はトレーニングのつもりで登りましたが、樹林帯の残雪が少なくなって花が咲く時期に登りたいですね。
昨年の奥白根山登山の記事はこちらです。
再びコマクサの群生地を訪ねて (2016/7/24)
http://vert-yama.blog.so-net.ne.jp/2016-07-30
凍れる奥白根山 (2016/4/30)
http://vert-yama.blog.so-net.ne.jp/2016-05-05
奥白根山(日光白根山)からの展望図を紹介していなかったので、次回は展望図を紹介致します。
奥白根山(2578m):栃木県日光市・群馬県利根郡片品村
ゴールデンウイークに時々登っている奥白根山。今年はその時期に腰痛で登れなかったので、近場の高山トレーニングとして登ってきました。
菅沼からの登山道は、樹林帯は残雪の道が続き、下りは軽アイゼンを付けた方が安全でしょうね。山頂付近は6月初めとはいえ、岩や木々に霧氷が付いているほど寒く、寒さ対策も必要ですね。
山頂からは会津や越後の山々は見えませんでしたが、日光や群馬方向の眺望は良く、富士山もなんとなく分かる程度に眺められました。
個人的には、体調や持病もあり、登りが苦しくて立ち止まって休むこと度々。今年の夏に計画している北アルプスや南アルプス登山のためには、体調管理と様子見登山が必要なことをしみじみと感じた登山でした。
山頂から日光の山々と中禅寺湖
歩いたコースと時間
菅沼登山口(8:20)→弥陀ヶ池(10:10-15)→奥白根山(11:30-12:10)→避難小屋(12:50-55)→五色沼→弥陀ヶ池(13:40-45)→菅沼登山口(15:00)
8時前に菅沼登山口駐車場着。1,000円の駐車料金を支払って、登山届を提出します。下の駐車場はまだ空きもありましたが、今回は上の駐車場が空いていれば止めてみようと上の駐車場に行きました。上の駐車場は4割くらいの駐車率。
8:20から登山開始。
上の駐車場(左奥)と登山口の案内板
谷筋から右に折れて少し急になった登山道を登ります。所々に僅かに雪が登る道を登って、左側の樹林の下が崖になったやや平坦地(冬道の落石の多い崖下の道の上あたり。標高1960m付近。)から雪の道が続き(途中、大きな岩の急斜面の登り箇所は、雪は一部なし)、弥陀ヶ池下までずっと雪道が続きます。
登りで雪も柔らかいので、軽アイゼンは付けないで登りました。
ずっと続く雪道
弥陀が池まで0.9kmの標識から先の、傾斜面のトラバース道では左の斜面に滑り落ちないようにやや慎重に歩く箇所も数か所あります。
トラバース道
トラバース道から右に回り込んで弥陀ヶ池に到着。弥陀ヶ池の近辺は、雪はほとんどなし。
弥陀ヶ池と山頂方向
弥陀ヶ池から座禅山の鞍部までと鞍部からの登り始めは残雪がありますが、一段登った標高2280m付近から上の登山道には雪は全くありません。
ガレ場の急斜面の登りは休みながら登っていきます。
ガレ場の急な登り
先をよく見ると左の岩に白いものが見えており、近づいてみると岩肌に生えた小さな木に霧氷が付いて真っ白に見えていたものでした。
登山道の周囲には、霧氷が割れて落ちた氷片があちこちに散乱していました。
北風がやや強く吹いて寒くなり、厚手のウンドブレーカーを着てルンゼに突入。
途中、振り返って来た方向を見ると、四郎岳と燕巣山の向こうに見える会津や越後の山は雲に覆われて見えませんが、丸沼や菅沼、弥陀ヶ池が綺麗に見えています。
四郎岳(左)・燕巣山(右)と丸沼・菅沼・弥陀ヶ池
ルンゼ岩壁の小さな木の霧氷
ルンゼ途中から右に曲がり大岩を登って先に進み、山頂方向の標識の下あたりでは、周囲の岩に霧氷がついてエビの尻尾になっていました。風が強くさらに寒くなりました。
岩に付いたエビの尻尾
同上 アップ
山頂方向標識から上では、風がやや弱くなって、寒さも和らいでいました。
山頂方向標識と山頂(中央)
山頂付近は多くの人で大賑わい。山頂標識の周囲も入れ替わり立ち代わりの登山者。ここではゆっくりできないので、すぐ東のピークで小休憩と写真撮影。
群馬県側の山頂標識と南西方向の山々
栃木県側の山頂標識と男体山・中禅寺湖 → 一枚目の写真
(山頂標識のすぐ右上が小休憩したピーク)
同ピークより皇海山(左:さらに左奥は袈裟丸山)、赤城山(中央)、錫ヶ岳(手前右)
同上 男体山と中禅寺湖
同上 太郎山(左)から男体山(右)
このピークで写真を撮っていると、隣にいた小学生連れの男性が、少し前まで富士山が良く見えたと言っていたので、眼を凝らして富士山方向を見ると雲の中に雪を被る山の輪郭がぼんやりと見えているようなので、写真を撮って写真で確認することにしました。
家に帰って写真をよく見るとやはり富士山でした。
かなりぼんやりと見えた富士山(コントラストを強く加工しました。)
(一番手前の黒く写っている山は皇海山の稜線の右肩。富士山に重なるすぐ右下のピークは雲取山。さらに右の三角ピークは大洞山。)
ここも人が多いので、昼食は避難小屋方向に下った風の弱い所で中禅寺湖や日光の山々を見ながら昼食。
昼食中にふと横を見ると鹿が餌を食べたそうに3.4mのところまで近づいてきていて、さらに近づこうとしています。少しあわてて、ストックを振って追い払おうとしましたがなかなか近くを離れず。
鹿を無視して食事をしていると、やがて離れて行きました。
登山者から食べ物を貰うことに慣れていて、食事中の人間に近づいているのでしょうか。
昼食中に近づいてきた鹿
昼食後避難小屋方向に下ります。途中急斜面のトラバース道に残雪があり。ここがこの日最も注意して歩いた箇所でした。
急斜面のトラバース道の残雪
避難小屋手前
避難小屋から樹林帯に入ると、五色沼まではずっと残雪の道。
避難小屋からの下り
五色沼に出る
五色沼から弥陀ヶ池への登りの道も樹林帯は残雪が多く雪の斜面を登ります。
この登りは標高差7,80mですがいつも一番苦しい所です。
弥陀ヶ池に着くと山頂付近はもうガスの中。
弥陀ヶ池
弥陀ヶ池からの下りはやや急な所もある雪道が続きますが、軽アイゼンを付けないで下りました。すり減ったビブラム底の夏靴では、途中スリップすることが多く、転倒も1回。転倒して手足の捻挫ということもあるので、この下りは安全のため軽アイゼンを付けた方が良かったと反省。
雪道の続く下り
今回はトレーニングのつもりで登りましたが、樹林帯の残雪が少なくなって花が咲く時期に登りたいですね。
昨年の奥白根山登山の記事はこちらです。
再びコマクサの群生地を訪ねて (2016/7/24)
http://vert-yama.blog.so-net.ne.jp/2016-07-30
凍れる奥白根山 (2016/4/30)
http://vert-yama.blog.so-net.ne.jp/2016-05-05
奥白根山(日光白根山)からの展望図を紹介していなかったので、次回は展望図を紹介致します。